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Google、「Flutter 3.19」と「Dart 3.3」を発表 ~Gemini組み込みアプリの開発も

Windows Arm64を初期サポート、Windows 7/8のサポートは終了

「Dart 3.3」

 米Googleは2月16日(日本時間)、「Flutter 3.19」と「Dart 3.3」を発表した。四半期ごとに行われるアップデートの一環だ。

Google AI Dart SDK ベータ版リリース

 まず、「Google AI Dart SDK」がベータ版としてリリースされた(google_generative_ai)。このSDKを利用すれば、Googleの生成AI「Gemini」を組み込んだ「Dart」「Flutter」アプリへ組み込むことができる。

Dart 3.3

 「Dart」は、Googleが主導で開発を進めているオープンソースのプログラミング言語。クロスプラットフォーム対応のUIツールキット「Flutter」の開発言語として根強い支持を集めている。

 最新の「Dart 3.3」では、ゼロコストラッパーな型を実現する「extension type」が導入される。これはホストプラットフォームと相互運用する場合に便利で、一般的なラッパー割り当てにありがちなオーバーヘッドを排除しながら、特定のメンバーを持つカスタム型という利便性を享受できる。

ゼロコストラッパーな型を実現する「extension type」

 そのほかにも、「dart:js_interop」ライブラリの導入でJavaScript相互運用が強化。それにともないブラウザーライブラリも見直され、今後の開発の焦点は「dart:html」ライブラリから「web」パッケージへ移されるとのこと。WebAssemblyへのコンパイルにも必要となる。

Flutter 3.19

 UIツールキット「Flutter 3.19」では、Windows環境でArm64アーキテクチャーが初期サポートされる。まだ不完全ではあるようだが、Arm64デバイスで「Flutter」アプリをネイティブ実行できるようになればパフォーマンスと省エネルギーの点で大きなメリットがある。

 一方で、Windows 7/8のサポートは打ち切られる。「iOS 11」も非推奨となる。