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PCからAndroidを操作できる「scrcpy」のキーボード・マウス入力が大幅改善 UHIDに対応

開発がスタートした「Android 15」への対応も開始

「scrcpy」v2.4

 Android端末をPCへミラーリングするツール「scrcpy」が3月3日(日本時間)、v2.4へとアップデートされた。UHIDのキーボードとマウスがサポートされるなど、多くの改善が盛り込まれている。

 「scrcpy」は、USB/Wi-Fi接続されたAndroid端末の画面をPCで表示(ミラーリング)・操作できるようにするアプリ。名前(screen copy)の通り、リリース当初はAndroid端末の画面をミラーリングするためのツールだったが、v2.0で音声転送をサポート。その後も内蔵のカメラやマイクの転送にも対応し、録画や配信などにも用途が広がりつつある。

 対応OSはWindows/Mac/Linuxで、ライセンスは「Apache License 2.0」。現在、「GitHub」のプロジェクトページから無償でダウンロード可能。

 今回のアップデートでは、UHIDキーボード対応が追加された。これまでも「Android Open Accessory」モード(AOA:--keyboard=aoa)でUSB接続のキーボードを動かすことができたが、新しいモード(--keyboard=uhid)はPCのキーボードをそのまま利用できる点が異なる。Androidデバイス側にドライバーがない、たとえばワイヤレス接続のキーボードや特殊なレイアウトのキーボードであっても、Windows側で動作するならAndroidミラーリングでそのまま利用できる。

 UHIDマウス(--mouse=uhid)に関しても、PCに接続された物理マウスをシミュレートするため、基本的にどんなマウスでもAndroidミラーリングで機能するようになる。

 UHIDキーボードを有効化する方法は、「scrcpy」を起動オプション「--keyboard=uhid」(「-K」も可)で実行する、起動中に[Alt]+[K]キーを押すなど複数ある。ただし、いずれにしてもあらかじめPCとAndroidでキーボードレイアウトを一致させておく必要がある点には注意が必要だ。そのため、初期状態では無効となっているが、非英語環境での文字入力が大きく改善されるのはメリットといえるだろう。

 そのほかにも、画面の回転で内部的な改善が行われた。また、開発版がリリースされた「Android 15」に対応するためのリファクタリング(ソースコードの見直し)も実施されているとのこと。

ソフトウェア情報

「scrcpy」
【著作権者】
Genymobile
【対応OS】
Windows/Mac/Linux(編集部にてWindows 11で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
2.4(24/03/03)