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リモートデスクトップソフト「Gungnir」が約3年ぶりにアップデート、Windows 2000など古いOSにも対応

「Brynhildr」と「Verethragna」の間を埋める存在に

「Verethragna」v0.11.0のメイン画面。サーバーとクライアントは1つのバイナリ

 リモートデスクトップソフト「Gungnir」が7月20日、v0.3.0へとアップデートされた。約3年ぶりの復活となる。

 「Gungnir」は、高速・軽量だと人気のリモートデスクトップ接続ソフト「Brynhildr」と同じ作者の手によるアプリ。「Brynhildr」のプロトタイプにあたり、アセンブラで実装している部分に手を入れることで「Brynhildr」を上回るパフォーマンスを実現しているという。同作者製のアプリとしては「Verethragna」も知られているが、この3つの位置付けは以下のようになるようだ。

  • Brynhildr:もっとも普及しているバージョン
  • Gungnir:「Brynhildr」を上回るパフォーマンスを備えたプロトタイプ
  • Verethragna:さらなるパフォーマンスアップを目指したバージョン

 「Gungnir」の設計は「Brynhildr」とほぼ同じで、Windows 8以降の「Desktop Duplication API」(DDA)に標準で対応している。しかし、今回のアップデートでDDA対応が分離。Windows 2000などの古いOSでも動作するようになった。

DDA対応を「gungnir_dda.dll」へ分離。令和の時代にWindows 2000対応

 新アーキテクチャーで高いパフォーマンスを発揮する「Verethragna」の登場で「Gungnir」の存在意義は若干薄れていたが、「Verethragna」は古い環境をサポートできない。一方で「Brynhildr」は多くのユーザーを抱えており、アップデートは保守的にならざるを得ない。そこで、その両者の間を埋める存在として「Gungnir」に再び手が加えられるようになったようだ。

 そのほかにも、3年の間にたまったタスクが消化されている。

  • 権利表記を「IchiGeki」から「LAUNCELOT CO. LTD.」に。「IchiGeki」はもう名乗ってないとのこと
  • VP8のゼロデイ脆弱性(CVE-2023-5217)に対処
  • 「new」フォルダによるアップデートを廃止
  • 暗号化の際の鍵長を256bitに変更して暗号強度を強化

 「Gungnir」は現在、公式サイト「gungnir.remotedesktop.jp」からダウンロード可能。個人用途に限り無償で利用できる。サーバーとクライアントのバイナリは共通化されており、片方をサーバーモード、もう片方をクライアントモードにしてサーバーへ接続すれば、簡単にリモートデスクトップ接続を開始できる。

ソフトウェア情報

「Gungnir」
【著作権者】
(株)ランスロット
【対応OS】
Windows 2000/XP/Vista/7/8//10/11
【ソフト種別】
フリーソフト(個人利用に限り無償)
【バージョン】
0.3.0(24/03/06)