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「GPT-4o」がファインチューニングに対応 ~微調整によりカスタマイズが向上

OpenAI、「GPT-4o」をファインチューニング可能に

 米OpenAIは8月20日(現地時間、以下同)、「GPT-4o」が最も要望の多かった機能の一つであるファインチューニングに対応したことを発表した。加えて、9月23日までは1日あたり100万トレーニングトークンが無料で利用可能。

 ファインチューニングを行うことでは、モデルは応答の構造とトーンのカスタマイズや、分野固有の複雑な指示に従うことができるようになる。そのため、開発者はトレーニングのデータセットとして数十のサンプルを与えるだけで、アプリケーションにより的確な回答を生成させることが可能。

 GPT-4oの微調整トレーニングのコストは100万トークンあたり25ドル、推論のコストは100万入力トークンあたり3.75ドル、100万出力トークンあたり15ドルとなっている。

 たとえば、AIソフトウェアエンジニアリングモデルの「Genie」では、ファインチューニングされた「GPT-4o」によって、コードベースへ簡単にコミットできるパッチといった特定の形式で応答可能となった。 さらに、各種ベンチマークでも以前を上回るスコアを記録したという。

「SWE-bench」によるベンチマーク結果の比較

 また、フォーチュン500企業のAIソリューションパートナーである「Distyl」は、ファインチューニングを施した「GPT-4o」を使うことで、テキストからSQLへの変換パフォーマンスを測るベンチマーク「BIRD-SQL」で、71.83%の実行精度を達成して1位を獲得した。クエリの再定式化、意図の分類、思考の連鎖、自己修正などのタスク全体でも優れた成績を収め、SQL生成で高いパフォーマンスを発揮したとのこと。

「BIRD-SQL」によるベンチマーク結果の比較

 現在、「GPT-4o」、「GPT-4o mini」の全ての有料ユーザーが利用可能となっている。