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「Microsoft Teams」は共有されたあらゆるコンテンツをAIが分析してくれるように【Ignite 2024】
ライブ文字起こしが多言語会議にも対応など
2024年11月22日 07:44
米Microsoftが11月19日(現地時間)より、テクニカルカンファレンス「Ignite 2024」を開催中だ。主題はAIだが、「Microsoft Teams」に関しても多くの新機能や改善がアナウンスされている。
中でもミーティングや1対多のビデオコミュニケーションなどのビデオコミュニケーション関連では、多くの新機能や改善を実施。共有されたあらゆるコンテンツをCopilotが分析し、全体の見通しを良くしたり、細部の見落としを防ぐことが可能になるほか、ライブ文字起こしが51の発話言語と31の翻訳言語に対応する。また、セキュリティも大きな改善が行われる。
ミーティングの機能改善
- Copilot in Teams can analyze content shared on-screen(2025年初頭にパブリックプレビュー):「Teams」で共有されたあらゆるコンテンツを分析し、全体の見通しをよくしたり、細部を見落としたりしないように支援。要約や検索も依頼できる。「PowerPoint Live」と「Whiteboard in Teams」の分析にも対応予定
- Live transcription in Teams meetings support for multiple spoken languages(2025年初頭にパブリックプレビュー):ミーティングのライブ文字起こしが多言語会議にも対応。51の発話言語と31の翻訳言語をサポート
- Intelligent recap for calls from chat and ‘Meet now’ meetings(2024年12月に一般公開):「今すぐ会議」機能など、突発的なミーティングでも生成AIの要約を利用できる。「Teams Premium」または「Microsoft 365 Copilot」ライセンス向け機能
- Translated intelligent meeting recap(2025年に一般公開):好みの言語でAIの会議要約を自動生成
- New expanded gallery view for minimized meeting window(一般提供中):ミーティングウィンドウが最小化されているときに表示される、コンパクトなポップアップで会議ビューに最大4ユーザーのビデオを表示可能に
セキュリティ関連の機能改善
- Active meeting protection notifications of sensitive screenshared content(2025年初頭にパブリックプレビュー):ミーティングの画面共有で社会保障番号やクレジットカード番号など、機密性が高いと判断される情報を自動検出して発表者と会議主催者に通知。意図しない共有を防止する。「Teams Premium」ライセンス向け機能
- Meeting sensitivity upgrade notification based on shared file(2025年初頭に一般公開):機密ラベルを使用して会議を保護でき、会議で共有されたファイルに会議と同じ機密ラベル設定が適用される。「Microsoft 365 E5」および「Teams Premium」ライセンス向け機能
- Moderated meetings in Teams(2025年初めに一般公開):都合の悪いメンバー同士が同じ会議に参加しないようにする、金融サービスなど規制の厳しい業界向けのモデレーション(調停)機能
- Email verification for external participants to join Teams meetings(2025年初めに一般公開):「Teams Premium」ライセンスを持つミーティング主催者は、ミーティングに参加する前にワンタイムパスコード(OTP)を使ってメールアドレスを確認できる
- New admin policy to prevent bots from joining Teams meetings(一般公開):BOTがミーティングに参加できないようにする新しい管理ポリシー。既知のボットドメインをブロックしたり、「CAPTCHA」で人間であることをチェックするオプションが用意される
- Support for SMS text notifications to attendees in Microsoft Bookings app(一般公開):「Microsoft Bookings」でSMSを利用した参加確認、案内、予定変更の通知などを実現。米国、英国、カナダの「Teams Premium」ライセンスで一般提供中
- Intelligent meeting recap available for Microsoft 365 GCC High(一般提供):米国国防総省などに提供される「Microsoft 365 GCC High」でインテリジェントな会議要約が可能に
- Disable copying of live captions, transcripts, and recap for meetings(2024年12月一般公開):会議のライブキャプション、文字起こし、リキャップのコピーを無効にする機能
カレンダー関連の機能改善
- New calendar experience in Microsoft Teams(一般公開中):「Outlook」と共通のカレンダーエクスペリエンス。「Copilot」と「Places」の統合により、AIによるスケジュール管理も可能
- Enhancements to iPad Teams calendar(パブリックプレビュー中):iPad版「Teams」でカレンダーをアップデート。今後の会議に簡単にアクセスできる参加ボタン、デスクトップから同期されるカテゴリーカラー、ドラッグ&ドロップ操作だけでイベントを再スケジュールできる機能などが含まれる
Town Halls・ウェビナー関連の機能改善
- Support for 50k attendees in a Town Hall(2024年12月一般公開):「Town Halls」で1回のイベントにつき最大50,000人の同時参加者をホスト
- DVR capabilities for Town Hall on desktop and web(2024年12月パブリックプレビュー):「Town Halls」でデジタルビデオ録画(DVR)。ライセンスに関係なく、すべての「Town Hall」ミーティングで提供
- Event chat for Town Hall(一般提供中):主催者や発表者だけでなく、参加者も交えた新しいイベントチャット機能を導入
- Watermark in webinars(一般公開中):ミーティングで利用できる透かし機能をウェビナーでもサポート。データ漏洩を防止。「Teams Premium」ライセンスが必要
- Out of the box eCDN experience(一般公開中):サブネットデータのアップロードや更新が不要になり、IT 管理者やネットワークエンジニアの負担を軽減
- Microsoft eCDN available in GCC(一般公開中):「Government Community Cloud」(GCC)でも「eCDN」SKUを購入可能に
- Embed support for Teams Town Hall(2024年11月から一般公開予定):「SharePoint」サイト内に「Town Hall」イベントを埋め込み