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「.NET 9」ベースの「PowerShell 7.5」が公開 ~コマンドレット拡充、新しい実験機能も
18カ月間の標準サポートリリース
2025年2月13日 12:43
米Microsoftは2月12日(現地時間)、「PowerShell 7.5」を一般公開した。プラットフォームの品質、セキュリティ、安定性に焦点を当てたアップデートとなっている。加えて、新しいコマンドレットや実験的な新機能も導入された。
「PowerShell 7.5」は、クロスプラットフォーム(Windows、macOS、Linux)対応のスクリプティング環境「PowerShell」の最新版。「.NET 9」の上に構築されており、標準サポートリリースとして18カ月間保守される。
ちなみに、現行の長期サポートリリースは「PowerShell 7.4」だ(36カ月サポート、2026年11月まで)。
「PowerShell 7.5」における主な変更は、以下の通り。
- 「PSResourceGet」が「Azure Container Registry」(ACR)リポジトリに対応
- 「PSReadLine」をv2.3.6に更新
- 新しいコマンドレット「ConvertTo-CliXml」「ConvertFrom-CliXml」
- オブジェクトの配列に対する「+=」演算のパフォーマンスが向上
- 既存コマンドレット、タブ補完、エンジンの改善
- 以下の実験的機能を安定版(メインストリーム)へ昇格
►PSCommandNotFoundSuggestion
►PSCommandWithArgs
►PSModuleAutoLoadSkipOfflineFiles
「PSCommandNotFoundSuggestion」は、実行したコマンドが見つからないとき、あいまい一致検索で名前が似たコマンドがあれば教えてくれる。スペルミスなどでコマンドに失敗した場合や、正確なコマンドの名前を思い出せないときに役立ちそうだ。
「PSCommandWithArgs」は、引数を使用して「PowerShell」コマンドを実行したいときに利用する。「-Command」との違いは、組み込み変数「$args」が利用できることだ。
加えて、実験的機能として以下のコマンドが新たに導入された。「Enable-ExperimentalFeature」で有効化、「Get-ExperimentalFeature」でリストアップできる。
- PSRedirectToVariable
- PSNativeWindowsTildeExpansion
- PSSerializeJSONLongEnumAsNumber
「PowerShell 7.5」は、パッケージ管理システム「WinGet」でインストール可能。現在、これが推奨の方法とされている。
winget install --id Microsoft.PowerShell --source winget
MSIパッケージを利用したり、「Microsoft Store」や「Microsoft Update」経由でインストール・アップデートすることも可能だ。