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「Microsoft Edge 140」が正式リリース ~スケアウェアブロッカーを一部で既定有効化
セキュリティ関連の修正は5件、うち1件は「Edge」固有の脆弱性
2025年9月8日 00:05
米Microsoftは9月5日(現地時間)、デスクトップ向け「Microsoft Edge」v140.0.3485.54を安定(Stable)チャネルでリリースした。「Edge 140」における主な変更は以下の通りだ。
- 「Microsoft Edge for Business」の「Connected Feature Control」(CFC):翻訳やAI生成、自動タブグループ化といったクラウドやAIを用いた機能へのアクセスを、組織のIT管理者側で一元管理できる(パブリックプレビュー)
- スケアウェアブロッカー:AI技術を活用してサポート詐欺などからユーザーを守るスケアウェア(Scareware)ブロッカーが、2GB以上のRAMと5つ以上のプロセッサーコアを搭載したデバイスで有効に
- タブグループ:自動保存に対応し、次回利用時に作業を簡単に再開できるように
- HTTPSファーストモード:可能であればHTTP接続を自動的にHTTPSへアップグレード。パブリックなWebサイトのみで有効化される(非公開サイトや手動で入力したURLでは無効)
- 「Edge」アップデートの機能強化:ブラウザーの更新が利用可能になったことを簡単に確認できるように
- 拡張機能インターフェースへのナビゲーション改善:有効な拡張機能が1つ以上あればツールバーに[拡張機能]アイコン(パズルのピース)が常時表示される。[設定とその他]メニュー(横3つの点)の[拡張機能]オプションから拡張機能マネージャー(edge://extensions)および「Edge アドオン ストア」に直接アクセスできるように
- 「Bing」でAI動画生成:「Bing Image Creator」でテキストプロンプトを用いた動画生成が可能に
- 画像検索:Webページの画像を右クリックして[画像検索]メニューへアクセス。「Bing」の画像検索をサイドバーで利用できる
- スリープ状態のタブの自動破棄:スリープ状態が長いタブは、さらなるメモリ節約のため破棄されるように。破棄されたタブはリソースをほぼ消費しないが、再読み込みが必要となる
なお、一部の機能は「制御された機能ロールアウト」(CFR)と呼ばれる手法で段階的に提供範囲が拡大されるため、アップデートしてもすぐに利用できるとは限らない点には注意したい。
セキュリティ関連の修正は5件。うち4件は「Chromium」に由来するもので、「Google Chrome 140」と共通だ。
- CVE-2025-9864:Use after free in V8(High)
- CVE-2025-9865:Inappropriate implementation in Toolbar(Medium)
- CVE-2025-9866:Inappropriate implementation in Extensions(Medium)
- CVE-2025-9867:Inappropriate implementation in Downloads(Medium)
残りの1件は、「Edge」読字の脆弱性となっている。
- CVE-2025-53791:Microsoft Edge (Chrome ベース) のセキュリティ機能のバイパスの脆弱性
デスクトップ版「Microsoft Edge」はWindows/Mac/Linuxに対応しており、現在公式サイトから無償でダウンロード可能。すでに「Microsoft Edge」を利用中の場合は、自動で更新されるため何もする必要はない。手動で更新したい場合は、画面左上のメニュー(設定とその他)から[ヘルプとフィードバック]-[Microsoft Edge について]画面(edge://settings/help)へアクセスするとよい。