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「OpenSSL」に9件のセキュリティ欠陥、v4.0.2/v3.6.4などが一斉公開
QUICサーバーの二重解放やCMS復号でのヒープ破壊など
2026年8月26日 18:52
SSL/TLSプロトコルを実装したオープンソースライブラリ「OpenSSL」の開発チームは8月25日(日本時間)、「OpenSSL」のセキュリティアップデートを実施した。以下のバージョンが利用可能。
8月25日付のアドバイザリーで新たに公表された9件は、以下の通り(括弧内は深刻度)。最大深刻度は「Moderate」。
- CVE-2026-18798:QUICサーバーが初期(INITIAL)パケットの処理に失敗した際、QRX(QUIC record layer RX)オブジェクトを二重解放してしまう問題。ヒープ破壊によりQUICサーバーのプロセスが終了し、サービス拒否(DoS)につながる(Moderate)
- CVE-2026-63072:CMS(Cryptographic Message Syntax)の鍵アンラップにおける8バイトのヒープ領域外書き込み。細工されたCMSメッセージを「CMS_decrypt()」で復号するとヒープが破壊され、DoSにつながる可能性(Moderate)
- CVE-2026-63076:CMP(証明書管理プロトコル)サーバーの「protectionAlg」処理における不正なポインター参照。細工したメッセージにより、PBM保護メッセージを受け入れるCMPサーバーを未認証でクラッシュさせられるほか、悪意ある、または中間者攻撃下のCMPサーバーからCMPクライアントをクラッシュさせることも可能(Moderate)
- CVE-2026-14457:RPK(RFC 7250のRaw Public Key)を有効にし、証明書を伴わない秘密鍵だけを設定している場合に起きうるNULLポインター参照。DoSのおそれ(Low)
- CVE-2026-54874:ハンドシェイク中に将来のエポック向けDTLSレコードを受け取ると、レコード自体が必要とする以上のメモリを確保してしまう。わずかな通信量でメモリを浪費させられ、DoSにつながるおそれ(Low)
- CVE-2026-63073:CMPの応答検証で、信頼できない送信者のDN(識別名)を書式文字列としてそのまま渡していた問題。CMPクライアントがクラッシュするおそれ(Low)
- CVE-2026-63074:単一の「OSSL_CMP_CTX」を再利用するCMPサーバーで、受け取った追加証明書(extraCerts)を破棄せずキャッシュし続ける問題。悪意のあるクライアントに繰り返し送りつけられると、メモリ不足(OOM)に陥るおそれがある(Low)
- CVE-2026-63075:QUICで、ハンドシェイクを完了した相手からの通信により、ACKのみのパケットのメタデータが接続中ずっと保持されてしまう問題。メモリ枯渇によるDoSのおそれ(Low)
- CVE-2026-75803:「EVP_Cipher()」で空の暗号文を復号する際、認証タグを検証しないまま成功を返す問題。「ChaCha20-Poly1305」「AES-OCB」が対象で、偽造されたメッセージを受け入れてしまうおそれがある(Low)
これに加え、先行して公表された「CVE-2026-14456」「CVE-2026-54876」の修正が行われた結果、「OpenSSL 4.0.2」「OpenSSL 3.6.4」では計11件の脆弱性が対処された。
なお、「OpenSSL 1.1.1」「OpenSSL 1.0.2」系統にもセキュリティアップデートがあるが、一般向けのサポートは終了しており、修正版(v1.1.1zi、v1.0.2zr)を入手できるのはプレミアムサポート契約者だけだ。
また、「OpenSSL 3.1」「OpenSSL 3.2」「OpenSSL 3.3」系統はサポートを終了しており、今回のアドバイザリーでは分析対象外となっている。





















