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Microsoftで「Rust」が“Tier-1言語”に ~「C++」「C#」「TypeScript」と並ぶ扱いへ
「MSVC」のバックエンドにつなぐ「rustc_codegen_utc」に大きな投資
2026年9月18日 11:11
プログラミング言語「Rust」が、Microsoftの社内開発における“Tier-1言語”になったとのこと。今後は「C++」「C#」「TypeScript」と並び、手厚くサポートされる言語として位置付けられる。同社のVictor Ciura氏がRust Foundationに寄稿した記事で明かされた。
「Rust」言語は近年、システム開発言語として注目を浴びている。所有権や借用の仕組みによってメモリ安全性を高めており、メモリ破壊の脆弱性が紛れ込む余地が少なく、それでいて「C++」言語と同程度の速度を期待できるためだ。MicrosoftもWindowsカーネル(Win32k)やフォントの解析処理で「Rust」を採用しており、「Chromium」プロジェクトでも画像デコーダーを「Rust」実装にする取り組みをGoogleとともに進めている。
「Rust」がMicrosoftの“Tier-1言語”になるということは、「C++」「C#」や「TypeScript」と同様、ローカル開発から本番環境まで一貫したサポートを受けられるということを意味する。セキュアなツールチェーン、開発ツール、品質管理、プラットフォームとの深い統合などが整備され、Microsoftのソフトウェアが満たすべき「SDL」(Security Development Lifecycle)要件にも準拠するようになる。コミュニティの貢献だけに頼るのではなく、Microsoft自身が自社で用いるのにふさわしい水準で「Rust」を磨き上げるというわけだ。
なかでも、同社が大きな投資を行っているのが、「rustc_codegen_utc」と呼ばれるコンパイラーバックエンドだ。「Rust」コンパイラー(rustc)を、Windowsネイティブの「MSVC」(Microsoft Visual C++)コード生成基盤(UTC)へ接続することで、以下を実現する。
- Windowsのツールチェーン、ABIとの高い互換性
- バイナリの堅牢化とコードのセキュリティ機能
- ホットパッチを含む、リンク後のコンプライアンス・解析・保守
- RustとC++のシームレスな相互運用
- 言語をまたいだインライン化、最適化、「SPGO」(サンプルプロファイルに基づく最適化)
- デバッグとクラッシュダンプの解析
- プロファイリング、診断、カバレッジ
「Rust」と「C++」で共通のコード生成基盤を構築できれば、長年かけて築かれてきた「MSVC」の技術スタックを「Rust」でも活用できる。つまり、Windows固有の最適化やセキュリティ、診断・保守の機能を「Rust」向けに別途実装する負担を減らし、「C++」と共通の基盤を活用できるというわけだ。
「rustc_codegen_utc」はMicrosoft開発者部門(DevDiv)の専任チームによる大きな投資で、2026年初頭から製品レベルで利用できる状態にあるという。同バックエンドを使うツールチェーンは「Rust 1.90」以降、セルフホスト(自身を使って自身をビルドすること)を実現しており、現在は社内の100を超えるリポジトリがこれを用いてビルドされているとのこと。採用するリポジトリも、毎週増え続けているという。





















