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.NET Framework 4.5ベースに生まれ変わった「paint.net 4.0」が正式版に
エンジンが完全にマルチスレッド化。並列化・非同期化によりパフォーマンスが向上する
(2014/6/25 14:53)
dotPDN LLCは24日、画像編集ソフト「paint.net」の最新版「paint.net 4.0」を正式公開した。現在、本ソフトの公式サイトや窓の杜ライブラリから無償でダウンロードできる。
「paint.net」は、.NET Frameworkで開発された高機能なレタッチソフト。最新版となる「paint.net 4.0」は.NET Framework 4.5ベースとなり、レンダリングエンジンが完全にマルチスレッド化。処理が並列化されることによりそれぞれのCPUコアへ効率的にタスクを割り振れるようになった結果、とくにマルチコアCPU環境でより効率的にCPUのパフォーマンスを引き出せるようになった。
また、ユーザーインターフェイスの処理とバックグラウンドの処理が非同期化されたことにより、体感的なパフォーマンスも向上した。さらに、.NET Framework 4.5で導入されたマルチコアJITコンパイル機能により、とくにプラグインが多数インストールされている場合の起動速度が改善されているという。Direct2DによるGPUハードウェアアクセラレーションもサポートされており、設定ダイアログから有効化することが可能。
一方、システム要件は若干厳しくなり、対応OSがWindows 7 SP1以降へと引き上げられたほか、.NET Framework 4.5のインストールが必要となった。Windows XP/Vistaのサポートは、「Paint.NET 3.5」をもって打ち切られる。また、デュアルコア以上のCPUを搭載した環境での利用が強く推奨されている。
ユーザーインターフェイス面では、メイン画面右上にミニツールバーが追加されたことが目を引く。このミニツールバーを利用すれば、ツール・レイヤー・履歴・色などのパレットの表示をON/OFFしたり、設定ダイアログやヘルプなどへすばやくアクセスすることが可能。ステータスバーも拡張されており、編集中の画像の拡大率が手軽にコントロールできるようになった。
また、ライブサムネイルにも対応。タスクバーのサムネイルで編集中の画像をプレビューできるようになったほか、選択して当該画像へアクセスすることもできる。この機能は設定ダイアログで無効化することも可能。
そのほか、アンチエイリアス処理された選択がサポートされたのも注目すべき改善点。この機能は矩形選択・楕円選択・投げなわ選択・魔法の杖などの選択ツールで利用可能で、有効にしておくと選択範囲のエッジが滑らかになる。
ソフトウェア情報
- 「paint.net」
- 【著作権者】
- dotPDN LLC、Rick Brewster 氏、contributors
- 【対応OS】
- Windows 7以降(編集部にてWindows 8.1で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(寄付歓迎)
- 【バージョン】
- 4.0 (Final 4.0.5288.36565)(14/06/24)