レビュー
Excel風MP3タグ編集ソフト「Super Tag Editor」「STEP」の末裔「STEP_K」
Unicode化、対応フォーマット・プレイヤーの拡充、64bitバイナリの同梱などが特徴
2016年7月7日 15:28
「STEP_K」は、さまざまなマルチメディアファイルのタグ情報を表計算ソフトによく似た操作で効率よく編集できるツール。Windows XP/Vista/7/8/10に対応するフリーソフトで、動作には「Visual Studio 2015 の Visual C++ 再頒布可能パッケージ」が必要。作者のWebサイトからダウンロードできる。
老舗のMP3タグ編集ツール「Super Tag Editor」の流れを汲むソフト。タグ情報の編集や変換だけでなく、タグ情報をもとに任意の書式でファイル名を変換したり、ファイル名をもとにタグ情報を入力することも可能で、ファイル名の命名規則を揃えるといった用途にも利用できる。
「Super Tag Editor」を元に発展させたツール「STEP」を改造した「STEP_M」をさらにUnicode対応にしたもので、「Super Tag Editor」から見ると曾孫にあたるツールと言える。「STEP_M」がGPLライセンスとなっているため、本ソフトもオープンソースで開発されている。
「STEP_K」ではUnicode対応のほかにも、いくつかの改善が盛り込まれている。
まず、対応フォーマットが拡充された。もともとMP3/MP4/APE/WMA/Ogg Vorbis/TTAなどの形式がサポートされていたが、「STEP_K」では“FLAC”のコードをベースに開発された“TAK”、圧縮率に優れた“OptimFROG”、“TAK”に並ぶエンコード・デコード速度を誇るオープンソースの“WavPack”といったロスレスオーディオ圧縮フォーマットが新たにサポートされている。
そのほかにも、取得・更新可能なタグ情報が追加。また、本ソフトからコントロール可能な外部プレイヤーとして「uLilith」と「foobar2000」が利用できるようになったほか、64bit版のバイナリが同梱されているのもオリジナルとの違いだ。ただし、64bit版のビルドを行えるようにした関係上、既存のプラグインは利用できなくなっているので注意。
基本的な使い方は、まず[ファイル]-[フォルダを開く]メニューを選択し、音楽ファイルが保存されているライブラリフォルダーを開く。するとライブラリフォルダーに含まれている音楽ファイルがスキャンされ、その一覧がメイン画面へファイルツリー付きのリストビューとして表示される。あとは編集したいセルを選択して値を変更し、[保存]ボタンを押せばよい。複数のセルを指定して一度にタグ情報を変換することもできるので、たとえば全角英数のデータを半角英数へ変更するといった操作も簡単に行える。
ソフトウェア情報
- 「STEP_K」
- 【著作権者】
- Kobarin 氏、MERCURY 氏、haseta 氏、Mimura 氏
- 【対応OS】
- Windows XP/Vista/7/8/10
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.01a(16/05/09)