レビュー

マイクと4つの素材だけで手軽に“VTuber”を始められる「だれでもVtuber」無料版

音量レベルに応じて口パク。有料版はアバターを4つまで切り替え可能

無料版「だれでもVtuber」v1.0.1

 「だれでもVtuber」無料版は、マイクと4つの素材だけで手軽に“VTuber”を始められるツール。64bit版のWindows 10に対応するフリーソフトで、“BOOTH”からダウンロードできる。なお、ダウンロードの際は“pixiv”のアカウントが必要。

 イラストのキャラクターに声を当て、“YouTube”などで動画コンテンツを配信する“バーチャルYouTuber”(VTuber)。“キズナアイ”などを見てチャレンジしてみたいと思った人は少なくないだろう。しかし、本格的に“VTuber”を始めるとなるとなかなか厄介だ。3DCGソフトなどでアバターを作ったり、キャラクターの動きや表情を変えるためにモーションキャプチャーを導入したり……もっと簡単に始めることはできないだろうか。

 そうした悩みを解決してくれるのが、今回紹介する「だれでもVtuber」だ。本ソフトで少いしなければならないのは外部マイクと、4つの素材だけ。ノートPCであればマイクは内蔵されているので、以下の素材を用意すればよい。

  • 口と目の両方を開けた状態のキャラクター
  • 口を閉じ、目を開けた状態のキャラクター
  • 口を開け、目を閉じた状態のキャラクター
  • 口と目の両方を閉じた状態のキャラクター

 「だれでもVtuber」はマイクから拾った音をもとに、4つの素材を自動で切り替えながら疑似的に“口パク”を再現する仕組み(そのため、マイクのない環境ではアプリが起動しないので注意)。目の瞬きや体の揺れは勝手に補ってくれるので、やらなければならない設定は口の開閉を行う音量レベルと、体を揺らす速度の選択、透過背景色の設定ぐらいだ。[開始]ボタンを押すとデスクトップにアバターが表示され、マウスのドラッグで位置を調整できるようになる。アバターのサイズを変更したい場合は今のところ素材をリサイズするしかないが、一括編集ツールを使えばそれほど手間ではないだろう。

 「だれでもVtuber」のアバターは、モーションキャプチャーを導入したときのように自分の動きをきっちりトレースしてくれるわけではない。しかし、ちゃんと口パクはするし、瞬きや体の動きも適当にやってくれるので、なんとなくキャラクターに感情がこもっているように見える。準備の手軽さを思えば、上々の出来と言ってよいだろう。アバターを終了したい場合は、タスクバーからアバターのウィンドウを閉じればよいようだ。

音量レベルに応じて口パク。瞬きと体の揺れは自動

 なお、本ソフトの有償版(300円)ならば、素材セットを4つまで登録して切り替えられるようになる。体の揺れる速度や揺れ幅のカスタマイズ幅も広がるので、無料版が気に入ったら購入するとよいだろう。

無料版と有償版の違い

ソフトウェア情報

「だれでもVtuber」無料版
【著作権者】
くろいぬ氏
【対応OS】
64bit版のWindows 10(編集部にてWindows 10で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.0.1(20/10/12)