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3Dアバターをデスクトップ上で手軽に動かせる「VMagicMirror」が「VRM 1.0」に対応

デスクトップマスコットや「バーチャルYouTuber」の配信に

「VMagicMirror」v3.0.1

 3DアバターをPCのデスクトップで手軽に動かせるアプリ「VMagicMirror」が11月30日、v3.0.0へとメジャーバージョンアップデートされた。VRM形式の最新仕様「VRM 1.0」への対応が目玉となっている。

 「VMagicMirror」は有志が配布している3Dアバターファイルを読み込み、デスクトップへ表示しておけるアプリ。ヘッドセットやトラッキングデバイスといったVR機器を必要とせず、キーボードとマウスだけで気軽に始められるのが特徴だ。マイク入力によるリップシンクや、Webカメラによるフェイストラッキング、ゲームコントローラーやMIDIコントローラーを用いた表情の切り替えなども行える。

 もっともシンプルな用途としては、デスクトップマスコットが挙げられる。ユーザーがキーボードをタイピングしたり、マウスを操作したりするのをマネするので、隅に飾っておくだけでも楽しい。

ユーザーの物まねをするデスクトップマスコットとして(アバターはネコスター氏作の「Mars」)

 さらに、デスクトップとマスコットをセットにして動画配信すれば、「バーチャルYouTuber」(VTuber)のような動画も簡単に作成できるだろう。PCで作業する様子を淡々とストリーミングしたり、IT勉強会のセッションにバーチャル登壇したり、ゲームのプレイ動画を配信するといった使い方も考えられる。

 3Dアバターを利用する際は、PCに保存されているファイルを読み込むだけでなく、「VRoid Hub」から好みのアバターをチョイスすることもできる(要「pixiv ID」)。どちらにせよ、個人的に楽しむのでなければアバターのライセンスには注意したい。

「VRoid Hub」から好みのアバターをチョイス

 3Dアバターを読み込んだら、[詳細設定]ウィンドウの[ウィンドウ]セクションで背景色を透過し、デスクトップの好みの位置に移動させればよい。マウスやキーを入力すると、それに合わせてアバターが動くはずだ。特定のキーワードを入力して表情を変えたり(Word to Motion)、ホットキー(初期設定で無効)でカメラワークや表情を替えて楽しんでみよう。

背景色を透過し、デスクトップの好みの位置に移動
【特定のキーワードを入力して表情を変える「Word to Motion」(アバターは成田芋虫氏作の「猫田トレモロ」)】
「VMagicMirror」の3Dアバターが特定のキーワードに反応して表情を変える

 なお、本ソフトには基本エディション(Standard Edition)とフルエディション(Full Edition)の2つがある。基本エディションは無償で、ほぼすべての機能が利用可能。まずは基本エディションで動作を確認し、制限を解除したくなったらフルエディション(2,500円)を購入するとよいだろう。基本エディションでも寄付は受け付けている。

基本エディションは無償で、ほぼすべての機能が利用可能。ハンドトラッキングにのみ、若干の制限がある

 ダウンロードと購入は現在、「BOOTH」などから行える。個人・法人いずれでも利用可能で、商用・非商用も問わない。執筆時現在の最新版は、12月25日リリースのv3.0.1で、「VRM 1.0」対応の過程で混入した不具合の修正と若干のおまけ機能が追加されている。

ソフトウェア情報

「VMagicMirror」Standard Edition
【著作権者】
獏星(ばくすたー)氏
【対応OS】
Windows(編集部にてWindows 11で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
3.0.1(22/12/25)