レビュー

「Firefox」向け翻訳アドオン「ウェブページを翻訳」 ~「Chrome」「Edge」の翻訳機能と同じ使い勝手

マウスオーバーで原文をポップアップする機能も

「ウェブページを翻訳」v7.7

 「Firefox」のシェアは日本でも伸び悩んでいるようだ。原因はいくつか考えられるが、「Google Chrome」や「Microsoft Edge」のように翻訳機能がビルトインされていないという点は、日本人ユーザーを獲得するうえで不利に働いているように感じられる。「Firefox」に翻訳機能を追加する拡張機能もいくつか存在するが、どれがいいのかは判断つかないというユーザーも少なくないだろう。

 今回紹介する「ウェブページを翻訳」は、そのなかでも比較的シンプルで、「Chrome」や「Edge」のビルドイン翻訳機能と同じような感覚で利用できる、親しみやすい拡張機能だ。

 本アドオンをインストールすると、アドレスバーやツールバーに[このページを翻訳]ボタンが追加される。これをクリックしてポップアップにアクセスし、[翻訳]ボタンを押せば、閲覧ページのテキストを日本語へ翻訳できる。翻訳サイトへジャンプしたり、新規タブで翻訳テキストを表示するのではなく、閲覧中のタブで外国語テキストが翻訳テキストの置き換えられるのが手軽でよい。テキストを原文に戻したい場合は、再びポップアップを開いて[原文を表示]ボタンを押せばよい。

「Chrome」や「Edge」のビルドイン翻訳機能とほぼ同じ動作で閲覧ページを翻訳。[原文を表示]ボタンを押せば、原文表示に戻せる

 また、翻訳テキストへマウスカーソルを移動させると、原文がポップアップされるのも便利。翻訳テキストの意味がつかみにくかったり、誤訳と思しき部分があっても、その場で原文を参照できる。このあたりは「Chrome」や「Edge」のビルドイン翻訳機能よりも優れた点だ。

マウスオーバーで原文をポップアップ

 そのほかにも、自動で翻訳を行う言語・Webサイトを指定したり、逆に翻訳を行わない言語・Webサイトを登録することも可能。翻訳エンジンは“Google”と“Yandex”に対応しており、翻訳先の言語を日本語から他の言語へ変更することもできる。

設定画面

 全体的に操作に癖のないアドオンで、気になる点といえば“全ウェブサイトのユーザーデータへのアクセス”する権限を要求されることと、アドオンの管理が開発者個人にゆだねられていることぐらいだ。読み取ったWebページの内容は翻訳エンジンへ送信する目的にのみ利用し、いかなるユーザー情報も収集しないとのプライバシーポリシーが掲げられているが、Mozillaにより審査されたアドオンではない点には注意したい。

ソフトウェア情報

「ウェブページを翻訳」
【著作権者】
Filipe Ps
【対応OS】
(Windows 10で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
7.7(20/12/04)