レビュー

「Windows 11」へアップグレードできない理由を親切に教えてくれる「WhyNotWin11」

現段階で判明している11の要件を1つずつチェックしてOK/NGをグラフィカルに表示

現在利用中のPCが「Windows 11」へアップグレード可能かどうかをチェックするMicrosoftの「PC 正常性チェック」ツール

 Microsoftは、現在利用中のPCが「Windows 11」へアップグレード可能かどうかをチェックする「PC 正常性チェック」ツールを提供しているが、アップグレード不能と判定されてもその理由が詳しく説明されないため、いまいち役に立たない。そこで、代わりとなる「Win11SysCheck」や「WhyNotWin11」といったチェックツールが有志により開発・公開されている。

有志が開発する代替ツール「Win11SysCheck」

 そのなかでも、今の段階でもっとも使いやすそうなのが「WhyNotWin11」だ。コマンドラインツールである「Win11SysCheck」に対し、「WhyNotWin11」はOK/NGがグラフィカルに示されるのがうれしいポイント。実行ファイルをダブルクリックするだけで使えるので、PC入門者にも優しい。

「WhyNotWin11」v2.2.4

 「WhyNotWin11」がチェックしてくれるのは、今のところ以下の11項目だ。あくまでも現段階で判明している条件に準じたもの(ディスプレイ解像度のみ未対応)だが、ろくな情報が表示されない「PC 正常性チェック」ツールよりはかなり頼りになる。

  • アーキテクチャー:64bitのOS/CPUかどうか
  • 起動方式:UEFIかどうか
  • CPU互換性:公式のCPU互換リストに掲載されているものかどうか
  • CPUのコア数:2つ以上
  • CPUの周波数:1GHz以上
  • DirectX 12/WDDM 2への対応
  • ディスクパーティションタイプ:GPTパーティションかどうか
  • メインメモリ:4GB以上
  • セキュアブート対応
  • 空きストレージ
  • TPMのバージョン:2.0以上

 「WhyNotWin11」は「GNU Lesser General Public License v3.0」ライセンス下で公開されているオープンソースプロジェクト。現在、「GitHub」のプロジェクトページから無償でダウンロードできる(寄付歓迎)。

 なお、「Win11SysCheck」「WhyNotWin11」ともに『お使いのデバイスに問題を起こす可能性がある』として「Microsoft Defender SmartScreen」によってブロックされることがある。おそらく問題はないと思われるが、利用の際は自己責任でお願いしたい。

ソフトウェア情報

「WhyNotWin11」
【著作権者】
Robert C. Maehl 氏
【対応OS】
Windows(編集部にてWindows 10で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
2.2.4(21/06/27)