レビュー

Web版「Twitter」の押し付けUIをカスタマイズして快適にする方法

「Chrome」、「Edge」、「Firefox」、「Safari」に対応する拡張機能で解決

「Control Panel for Twitter」(「Google Chrome」で利用した様子)

 「Control Panel for Twitter」は、Web版「Twitter」(twitter.com)を使いやすくカスタマイズできるWebブラウザー拡張機能。「Microsoft Edge」、「Google Chrome」、「Firefox」、「Safari」に対応しており、各アドオンストアから無償でダウンロードできる。

 「Twitter」をWebで使っていて感じるのは、ユーザーインターフェイスをカスタマイズするオプションが少ないことだ。初期設定が気に入らなかったり、あまり使わない・見たくない情報があっても、それを無効化するオプションはほとんど用意されておらず、ユーザー側でコントロールすることができない。「Twitter」の運営が使ってほしいと思っている機能を押し付けられていると感じるユーザーも少なくないのではないだろうか。

 そういったニーズを掬いとっているのが、今回紹介する「Control Panel for Twitter」だ。プロジェクトは「GitHub」でホストされており、「MIT」ライセンスのオープンソースとなっている。開発も活発に行われており、まもなくイヌになった「Twitter」アイコンを鳥に戻すオプションを追加したバージョン(v3.3.4)がストアにリリースされる予定だ(原稿はv3.3.3をもとに執筆している)。

 本拡張に搭載されているオプションは、執筆時現在、以下の通り。オプションの多くは即時に反映されるので、実際に試してみるのがよいだろう。

ホームタイムライン

 このセクションには「ホーム」画面をカスタマイズするためのオプションが集められている。とくにタイムラインを常に「時系列順」にするオプションや、「おすすめ」タイムラインを非表示にするオプションを望むユーザーは多いのではないだろうか。

  • 常にタイムラインを「フォロー中」(時系列順)にする
     ‣アルゴリズムによる「おすすめ」を非表示
  • リツイート(リツイートのみを表示するタブを作成できる)
  • 引用リツイート(引用リツイートのみを表示するタブを作成できる)
  • ミュートやブロックしたアカウントが含まれる引用ツイートを非表示
  • ラベルのついたツイートをミュートする
     ‣「この会話をミュートする"」メニューを引用ツイートに追加
     ‣「ホーム」見出しを非表示にする
  • タイムラインの「おすすめユーザー」「おすすめトピック」を非表示
  • タイムラインのコンテンツを全幅表示(右側のサイドバーを非表示にして、その領域いっぱいにまでタイムラインコンテンツの幅を広げる)
「リツイート」「引用リツイート」の両方を有効化した様子。「フォロー中」タイムラインからリツイート・引用リツイートを取り除き、「共有ツイート」というタブにまとめて表示できる。片方を「非表示」や「そのまま」にすると、もう片方だけをタブにすることも可能

UIの改善

 このセクションには、それぞれのツイートに表示されるアイコンやコマンドの表示状態をコントロールするオプションがまとめられている。

  • ツイート下部のアナリティクスのリンクを非表示
  • 通知の「認証済み」タブを非表示
  • Twitter Blueの認証済みチェックマーク(Twitter Blueロゴに変更、そのまま、非表示)
  • もっと見るに「ミュートするキーワードを追加」を追加
  • 即ブロック(確認画面をスキップする)
  • ナビゲーションバーを通常のテキストフォント形式にする
  • ドロップダウンメニューのフォントを通常の太さにする
通知セクションで「認証済み」タブを非表示にするオプションは、欲しがっていたユーザーも多いのではないだろうか

UIを微調整

 このセクションではフォントやボタンのデザインを調整可能。検索の挙動や、引用ツイートの表示もカスタマイズできる。

  • Chirpフォントを使用しない
  • フォロー/フォロワーボタンの反転表示を解除
     ‣ボタンのタイル(モノクロ、テーマ)
  • 検索のデフォルトは「最新」タブ
  • 引用ツイート閲覧時に引用元ツイートを非表示
フォローボタンのハイライト色が変更されて久しいが、いまだに違和感を抱く人もいるのではないだろうか。「Control Panel for Twitter」ならば古い仕様に戻すこともできる

アルゴリズムコンテンツを取り除く

 「Twitter」はさまざまなコンテンツをお勧めしてくるが、このカテゴリではそれを無効化できる。お勧めが煩わしかったり、リアルな事件・事故を耳にしたり、世間の流行に流されることなく「Twitter」を楽しみたいユーザーに向いている。

  • スライドバーの「今どうしてる?」「おすすめトレンド」等を非表示
  • Exploreページの内容を非表示(検索のみに使用する)
  • ツイートの「もっと見る」を非表示
右側のサイドパネルをすっきりさせたい人におすすめのオプションがそろっている

「エンゲージメント」を減らす

 「エンゲージ」とは注意を引いたり、関わらせることをいい、「Twitter」の場合はツイートに対し閲覧や反応といったアクションを起こさせることをいう。このセクションではそうした「エンゲージ」のための仕組みを無効化するオプションがそろっている。

 たとえば、「ホーム」タイムラインを無効化すれば、ナビゲーションバーから[ホーム]アイコンがなくなり、タイムラインをチェックできなくなる。アクションバーを非表示にすれば、ツイートを読めても、その反応はできなくなる。ついついツイートを読みふけって、時間を奪われがちなユーザーは活用したい。

  • マトリクスを非表示
  • インタラクションモードを減らす
     ‣ツイートの下にあるアクションバーを非表示
     ‣「ホーム」タイムラインを無効化
通知しか確認できない画面に。アクションバーもないので、ツイートは読むだけで反応はできない

使用しないUI項目を非表示

 そのほかにも、普段あまり利用しないボタンやアイコンを非表示にするオプションが用意されており、「Twitter」のユーザーインターフェイスをスッキリさせることができる。

さまざまなUI項目を非表示にできる

ソフトウェア情報

「Control Panel for Twitter」
【著作権者】
jbscript
【対応OS】
(編集部にてWindows 11で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
3.3.3(23/04/04)