杜のAndroid研究室
第227回
カレンダーを統合したメールアプリ「Microsoft Outlook のプレビュー」
Outlook.comやGmailなどを管理でき、オンラインストレージとも連携
(2015/2/4 18:19)
『杜のAndroid研究室』では、スマートフォン向けOS“Android(アンドロイド)”をテーマに、窓の杜スタッフが厳選したアプリなどを紹介していく。今回は、米Microsoftが公開した新しいメールアプリ「Microsoft Outlook のプレビュー」に焦点を当て、その使い方と機能を紹介しよう。
メール・スケジュール管理ソフト“Outlook”のAndroid版
「Microsoft Outlook のプレビュー」は、米Microsoftが提供するメール・スケジュール管理ソフト“Microsoft Outlook”シリーズのAndroid版。“Outlook.com”や“Gmail”といったWebメールに対応し、メールを管理できるほか、各サービスのオンラインカレンダーでスケジュールを管理することも可能。また、“OneDrive”や“Dropbox”などのオンラインストレージサービスにも対応し、オンラインストレージ上のファイルをメールで手軽に共有することができる。
なお、モバイル向け「Microsoft Outlook」は、Android版とiOS版が同日公開されたが、iOS向けアプリは正式版、Android向けアプリはプレビュー版となっている。
優先トレイやスワイプ操作で直感的にメールを処理できる
初回起動時に表示される画面からメールサービスの種類を選択し、ログインすることでメールを管理できる。利用できるのは、“Outlook.com”“Gmail”“iCloud”“Yahoo! Mail(米国版)”といったWebメールサービスに加え、“Microsoft Exchange”および“Office 365”のメール。さらに、IMAPメールにも対応している。
受信トレイ画面では、[優先][その他]タブを選択して切り替えられ、受信したメールをアプリが判別して、重要なメールを[優先]タブに、それ以外を[その他]タブに自動で振り分ける仕組み。起動時には[優先]タブが表示され、重要なメールだけを確認できるほか、メールの新着も重要なメールのみ通知することが可能だ。
また、受信トレイのスレッド一覧では、スワイプ操作で直感的にメールを管理することができる。スレッドを右から左へスワイプしてアーカイブできるほか、スレッドを左へ半分以上スワイプしてから指を離すロングスワイプでスレッドの削除も行える。
さらに、スレッドを左から右へスワイプすると、受信トレイからスレッドを一時的に非表示にして、指定時間後に通知と共に受信トレイに再表示させる“スケジュール”の設定が可能。スワイプ後に表示されるポップアップで[数時間以内][今日の夕方][明日]項目を選択したり、[時間を選択]項目からカレンダーで日時を指定して、スレッドを再表示させるタイミングを設定できる。なお、“スケジュール”を初めて設定する際は、処理したスレッドを分類するためのフォルダーを作成する必要があるので注意。
このように本アプリでは、スワイプ操作でメールのアーカイブや削除、“スケジュール”の設定を行いながら、受信トレイの件数がゼロになるようにメールを処理する“Inbox Zero”という取り組みを実践可能だ。[優先]および[その他]タブのスレッドをゼロにすると、画面には“Inbox Zero”を達成したことを称えるさまざまなメッセージが表示されるので、励みになるだろう。
そのほか、複数のメールアカウントを登録して、ひとつの受信トレイでメールを管理することも可能。受信トレイ画面右上の[…]ボタンのメニューで[設定]項目を選択して表示される設定画面において、[アカウント設定]項目の[+アカウントを追加する]からメールアカウントの追加登録を行える。
複数のメールアカウントを登録した場合、起動時にはすべてのアカウントが統合された受信トレイが表示されてメールを確認できる。また、画面左上の横線3本のメニューボタン(ハンバーガーボタン)をタップして表示されるメニューで、メールアカウントを選択して個別の受信トレイを表示することも可能。なお、設定画面では、統合された受信トレイから新規メールを作成したときにデフォルトの送信元となるメールアドレスを選択したり、署名を設定することもできる。
スケジュールを閲覧・管理でき、メールでの日程調整も簡単に
受信トレイ画面左上のメニューボタンから表示されるメニューで[カレンダー]項目を選択すると、カレンダー画面を表示可能。“Google カレンダー”や“Outlook.com”など、メールアカウントのオンラインカレンダーに登録している予定を閲覧・管理でき、設定画面でカレンダーの表示・非表示を設定することができる。
カレンダー画面では、予定一覧と1日のスケジュールを切り替えて表示でき、登録している予定をタップすれば詳細を確認可能。また、画面右下の[+]ボタンから予定を新規登録できるほか、予定の5分前や1時間前などに通知を設定することもできる。
また、打ち合わせなどの日程をメールで調整したいときに便利なのが、“アベイラビリティ”の挿入機能だ。メールの作成画面で右上にあるカレンダー型ボタンをタップして表示されるメニューで[アベイラビリティを送信]項目を選択するとカレンダー画面に切り替わる。この画面で予定が入っていない日付・時間帯をカレンダー上でタップで複数選択して、画面右上のチェック型ボタンをタップすると、選択した日時がメール内に挿入され、自分の都合がよい日時を簡単に相手に教えることが可能。
オンラインストレージ上のファイルをメールで共有できる
オンラインストレージサービスと連携して、オンラインストレージ上のファイルをメールで手軽に共有できるのも本アプリの特徴のひとつだ。“Outlook.com”や“Gmail”のアカウントを登録することで、“OneDrive”または“Google ドライブ”のファイルを扱えるようになるほか、“Dropbox”や“Box”のアカウントを登録して連携利用することが可能。
メールの作成画面で右上に並んだ3つのボタンのうち、一番左の[添付]ボタンをタップし、メニューの[最近のファイル]項目を選択すると、最近メールで送受信したファイルのほか、オンラインストレージ上で最近更新したファイルをサービス別に一覧可能。各オンラインストレージサービスを選択して、保存しているファイルやフォルダーを一覧することもできる。
オンラインストレージ上のファイルを選択すると、共有用URLを生成してメール内に挿入することができ、ファイルサイズの大きいファイルを端末にダウンロードすることなく、相手に共有できるのが便利。なお、メールで送受信したファイルを選択した場合は、ファイルを直接メールに添付して送信することができる。
このほか、[添付]ボタンのメニューからは、その場で撮った写真や端末内の画像をメールに添付して送信することが可能。
メール検索ができるほか、特定の連絡先との履歴も閲覧可能
受信トレイ右上の拡大鏡型ボタンからは、キーワードを入力してメール検索を行える。キーワードを途中まで入力すると、画面上部に人物名やメッセージなどの候補語が表示され、選択してすばやくメールを検索できる。また、[その他]タブの右側にある[クイックフィルター]ボタンをタップすれば、“未読”“フラグ付き”“添付ファイルあり”といった条件を指定して、受信トレイ内のスレッドを絞り込むことが可能だ。
また、受信トレイ画面左上のメニューボタンをタップして表示されるメニューで[連絡先]項目を選択すると、メールを送受信した連絡先を一覧することができる。各連絡先の右端にある手紙型ボタンをタップすれば、メール作成画面を表示して、相手にすばやくメールを送信可能。さらに、一覧から連絡先を選択して表示される詳細画面では、相手と送受信したメールのほか、共有しているカレンダーの予定、メールでやりとりした添付ファイルをタブを切り替えて一覧することができる。
- 【著作権者】
- Microsoft Corporation
- 【対応OS】
- Android 4.0以降
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.0.2(15/01/30)
- Microsoft Outlook のプレビュー - Google Play の Android アプリ
- https://play.google.com/store/apps/details?id=com.microsoft.office.outlook
- A deeper look at Outlook for iOS and Android - Office Blogs
- http://blogs.office.com/2015/01/29/deeper-look-outlook-ios-android/