いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】起動時に開くファイルを決めて超時短!エクセルのファイル操作効率化術

ちょっとした工夫が時短のカギに!

 日常のExcel業務の中で、作業したいファイルの保存場所を忘れて、探してしまった経験はありませんか。また、新しく作成したブックを保存する時に、保存先のフォルダーを探して、迷子になってしまったことはありませんか。

 勤務表やプロジェクトの進捗表など、毎日必ず開くファイルは自動的に開いてくれたら便利ですよね。また、新規ブックを保存する際に、決まったフォルダーまで自動的に誘導してくれたら、保存作業もスムーズに行えます。今回の記事では、これら2つを実現する方法を解説します。

 今回紹介する2つのワザは、一見、とても地味ですが、こういったことの積み重ねが、仕事の速い人と遅い人との差になっていたりします。ぜひ、Excel作業の効率化を目指しましょう!

❶Excel起動する際に開くファイルを指定する

 勤務表やプロジェクトの進捗表など、毎日必ず開くファイルってありますよね。Excelでは、Excelの起動時に特定のフォルダー内のファイルを自動的に開くように設定できます。この設定は[Excelのオプション]画面から行います。[ファイル]タブ→[オプション]をクリックして、[Excelのオプション]画面を表示させましょう。

 [Excelのオプション画面]の左側にある[詳細設定](①)を選択し、[全般]欄(②)が見えてくるまで画面を下にスクロールしていきます。[全般]欄に[起動時にすべてのファイルを開くフォルダー](③)という項目があります。ここに、Excelの起動と同時に開きたいファイルが保存されているフォルダーの場所(フォルダーのパス)を指定します。フォルダーのパスを間違えることなく入力するのは大変なので、エクスプローラーを使ってコピペで入力しましょう。

 まず、エクスプローラーで対象のフォルダーに移動してみましょう。ここでは、対象のフォルダーを「PC」→「ドキュメント」にある「進捗表」フォルダー(④)とします。

 アドレスバーの何も表示されていない部分をクリック(⑤)すると、フォルダーのパスが表示されます(⑥)。このまま[Ctrl]+[C]キーを押すと、フォルダーのパスをコピーできます。

 フォルダーのパスをコピーできたら、[Excelのオプション画面]に戻ります。[起動時にすべてのファイルを開くフォルダー]の入力欄をクリックして[Ctrl]+[V]キーを押すと、先ほどコピーしたパスが貼り付けられます(⑦)。

 パスを入力できたら、[OK](⑧)をクリックして[Excelのオプション]画面を閉じます。Excelも終了しておきましょう。

 再び、Excelを起動してみてください。先ほど「PC」→「ドキュメント」→「進捗表」フォルダーにあったファイル(エクセル通信 納品管理表.xlsx)(⑨)が自動的に開きます。

 なお、このフォルダーに複数のファイルを置いておくと、すべてのファイルがExcelの起動時に表示されることになります。

❷新規ブックの保存先のフォルダーを指定する

 新規ブックを保存する時、皆さんはどのような手順で保存しますか。[ファイル]タブ→[名前を付けて保存]をクリックして「名前を付けて保存」画面(①)を表示し、そこから「参照」(②)をクリックして[名前を付けて保存]ダイアログボックス(③)を表示し、さらに保存先のフォルダーを探すという人は多いのではないでしょうか。新規ブックを保存するのって、案外、操作手順が多いですよね。

 この手間を少しでも軽減するため、この項では、[ファイル]タブ→[名前を付けて保存]をクリックした時に、常に決まったフォルダーを参照できるように設定してみましょう。この設定も、先ほどと同様に[Excelのオプション]画面で行います。[ファイル]タブ→[オプション]をクリックして、[Excelのオプション]画面を表示させましょう。

 [Excelのオプション]画面の左側にある[保存](④)を選択し、[ブックの保存]欄の[既定でコンピューターに保存する]にチェックマークを付けます(⑤)。そして、その下の「既定のローカルファイルの保存場所」に、「ファイル」タブ→「名前を付けて保存」をクリックした時に保存先に指定したいフォルダーの場所(フォルダーのパス)を入力します。

 ここでは、保存先に指定するフォルダーを「PC」→「ドキュメント」にある「202008」フォルダー(⑥)とします。先ほどと同様に、エクスプローラーのアドレスバーに表示されるフォルダーのパスをコピーしましょう。

 [Excelのオプション]画面にある[既定のローカルファイルの保存場所]の入力欄に貼り付けます(⑦)。

 フォルダーのパスを入力できたら、[OK](⑧)をクリックして[Excelのオプション]画面を閉じます。

 では改めて、[ファイル]タブ→[名前を付けて保存]をクリックしてみましょう。すると、[名前を付けて保存]画面の上部に、先ほど設定したフォルダーが既定の保存先として表示されていますね(⑨)。このままファイル名を入力して[保存]を押せば、保存が完了します。最初に比べて、ずいぶん手間が省けました。

無駄な時間を削って仕事を効率化しよう!

 今回は、毎日必ず開くような特定のファイルをExcelの起動時に自動的に表示させる方法と、[ファイル]→[名前を付けて保存]をクリックした時に、常に決まったフォルダーを参照できるようにする方法を解説しました。

 このような小さな時短ワザでもこつこつ積み重ねていくと、結果的には仕事の効率を上げることができますよ! ぜひ試してみてくださいね。