いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】半角・全角を切り替えるのが面倒!エクセルでセルごとにIMEのON/OFFを指定する方法

半角・全角を切り替えながら入力するのが面倒!

 昨今、自宅でのリモートワークが増えて、持ち運びのしやすいノートパソコンを使用する機会が増えたという人は少なくないのではないでしょうか。

 ノートパソコンは、デスクトップパソコンに比べて本体が小さく、キーボードにテンキーが付いていないものも多いですよね。ひらがなや漢字を入力する時は全角文字で、数字を入力する時は半角文字で入力したいような場合、テンキーが付いていれば、テンキーからの数字入力を半角文字で固定することができますが、テンキーのないノートパソコンだとそうはいきません。全角文字と半角文字を交互に入力しなくてはならない場合、キーボードの[半角/全角]キーを押して、日本語入力のON/OFFを切り替えている人が多いのではないでしょうか。

 Excelを使っているなら、このようなもどかしさは、割と簡単に解決できます。Excelでは、セルごと(列ごと)に日本語入力のON/OFFを設定できるからです。こうすると、セルを移動するだけで、自動的に日本語入力のON/OFFが切り替わるので、手動で切り替えなくてもよくなります。

 今回は、Excelの表で列ごとに日本語入力のON/OFFを設定する方法を解説します。

[データの入力規則]ダイアログボックスで日本語入力のON/OFFを設定する

 次の「会員名簿」の例を使って、列ごとに日本語入力のON/OFFを設定してみましょう。この表では、「会員番号」列、「郵便番号」列、「番地」列(①)には半角文字を入力したいので、日本語入力がOFFになるようにします。

 一方、「姓」列、「名」列、「住所」列(②)では、日本語入力がONになるように設定します。

 ではまず、「会員番号」列、「郵便番号」列、「番地」列の3列を選択しましょう。離れたセルや列同士を選択する場合は、[Ctrl]キーを使います。セル範囲A4:A14をドラッグして選択したら(③)、[Ctrl]キーを押し、そのままセル範囲D4:D14をドラッグします(④)。すると、「会員番号」列と「郵便番号」列を選択できます。

 続けて同様に、[Ctrl]キーを押しながらセル範囲F4:F14をドラッグします(⑤)。これで、3列を選択できました。

 対象のセル範囲を選択できたら、[データ]タブ(⑥)→[データの入力規則](⑦)をクリックします。

 [データの入力規則]ダイアログボックスが表示されるので、[日本語入力]タブ(⑧)をクリックし、[日本語入力]ドロップダウンリストから[オフ(英語モード)](⑨)を選択します。

 選択できたら、[OK](⑩)をクリックします。

 すると、ダイアログボックスが閉じて、シートに戻ります。

 同様にして、「姓」列、「名」列、「住所」列で、日本語入力がONになるように設定します。先ほどと同様の手順で対象のセル範囲を選択し、[データの入力規則]ダイアログボックス(⑪)を表示します。[日本語入力]タブ(⑫)が選択されていることを確認して、[日本語入力]ドロップダウンリストから[オン](⑬)を選択します。

 [OK](⑭)をクリックしてダイアログボックスを閉じます。これで設定は完了です。

 日本語入力の自動切替が正しく設定されたかどうか、実際に確かめてみましょう。「会員名簿」の5行目にデータを入力しながら、確認していきます。まず、セルA2を選択(⑮)します。画面の右下を見てみると、[A](⑯)と表示されていることが確認できますね。これは日本語入力がOFFになっていることを表しています。このままタイプすると半角英数字で文字を入力できます。

 会員番号を入力したら、[Tab]キーを押して隣のセルに移動してみましょう(⑰)。画面の右下を見てみると[あ](⑱)と表示されていますね。自動的に日本語入力がONになりました。このままタイプすると日本語を入力できます。

 このようにして、5行目のセルにデータを入力していきましょう(⑲)。セルを移動するだけで、先ほど設定したとおりに、日本語入力のON/OFFが自動で切り替わることを確認できますね。

キーボードの[半角/全角]キーを押す手間が省ける!

 今回は、Excel表で、列ごとに日本語入力のON/OFFを設定する方法を解説しました。キーボードの[半角/全角]キーを押して日本語入力のON/OFFを切り替えなくていいので、スムーズに入力作業が進みますし、半角で入力してほしいセルに全角が混在していたりするなどの表記の不統一も防げそうです。

 なお、今回解説した方法は、あくまでセルに文字を入力する前のセルの状態を設定するもので、入力チェックを行ったり、エラーメッセージを表示したりする機能ではないので注意してくださいね。