いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】見せるデータは魅せないと! 単調な数値を「★」や「♡」で視覚化して印象付けるテク

手入力のように見える「★」は、REPT関数で自動入力できます。

評価「3」は「★★★」。自動入力できます!

 評価やスコアなどの「値」を視覚化したい時に悩むことがありませんか? グラフ化しても説得力がなければ、作業の手間がかかるだけですよね。以下は店舗別の評価をグラフに表していますが、何が伝えたいのかわからすイマイチな状態です。

店舗別の評価をグラフで表現しました。間違いではありませんが、何を伝えたいのかわかりません

 5段階評価で何点なのかをパッと見でわかるように、ひと工夫欲しいところです。口コミ評価などで使われる「★」の個数で表現してみるのはどうでしょうか?

評価を「★」で表現しました。グラフよりわかりやすいですよね

 このような表現をする際、「★」をコピー&ペーストする必要はありません。REPT(リピート)関数を利用します。構文は以下の通り。ここでは「★」を表示していますが、評価する数値に応じて表示する記号は「♡」や「■」でも構いません。任意の文字列を「"」で囲んで指定してください。

REPT関数の構文。引数[文字列]に表示したい文字列を指定する。[繰り返し回数]には数値を指定する。評価するセルを参照すれば、その数分[文字列]が繰り返し表示される。小数点以下は切り捨てられる

評価する数値を[文字列]の繰り返しで表現する

 先ほど解説したように、構文は単純です。表現したい記号(ここでは「★」)を[文字列]に指定して、[繰り返し回数]の数分表示されます。ただし、小数点以下は切り捨てられることに注意してください。

セルC2に「=REPT("★",B2)」と入力しました(①)
オートフィルでコピーすれば、ほかの数値も「★」で表現できます(②)

「★」の半分は表現できない

 残念ながら「★」の半分は表現できません。また、小数点以下は切り捨てられるため、例えば「3.2」も「3.5」も「★」は3つです。四捨五入で処理したいなら、ROUND関数を組み合わせます。

四捨五入するときは、ROUND関数を組み合わせます(③)

 簡易的に10段階評価として表現するなら、元の数値を2倍して四捨五入して「=REPT("★",ROUND(B2*2,0))」とする方法もあります。その場合は、混乱を避けるために評価する数値を隠しておくことをおすすめします。

「☆」を表示して評価の最大値を明確にする

 5段階評価を明確にするなら、白抜きの「☆」を表示するREPT関数を「&」で連結します。REPT関数の[繰り返し回数]に指定する数値の小数点以下は切り捨てられることを考慮して「☆」で埋める数を考えます。

 評価の最大値は「5」です。例えば「5」から評価「3.5」を引くと「1.5」となり、そのまま[繰り返し回数]に指定してしまうと、連結される「☆」は1つになってしまいます。ROUNDDOWN関数を組み合わせて「=REPT("★",B2)&REPT("☆",5-ROUNDDOWN(B2,0))」となります。

5段階評価を明確にするために「☆」で埋めました(④)。REPT関数の[繰り返し回数]に指定する数値の小数点以下は切り捨てられるため、「5-B2」では「☆」は1つしか追加されません。セルB2(3.5)の小数点以下を切り捨てた値を「5」から引き算する必要があります

REPT関数は意外と使える

 あまり馴染みのないREPT関数ですが、簡易的なグラフに見せるテクニックは旧来から使われています。例えば、評価対象の数値を10倍して「]」や「/」で表現する手法は定番です。グラフの機能を使うまでもない値を視覚化したい時に思い出してください。

評価対象の数値を10倍して「]」で表現しました。セルC2の数式は「=REPT("]",B2*10)」です(⑤)