いまさら聞けないExcelの使い方講座
【Excel】Copilotへ簡単・確実にセル範囲を伝えるテク ~カメラ機能を活用しよう
2025年10月15日 06:55
クイックアクセスツールバーに[カメラ]を追加!
エクセルの画面左上にある「クイックアクセスツールバー」を活用していますか? 標準では[自動保存][元に戻す][やり直し]が並んでますが、よく使う機能を追加している人も多いでしょう。
以下はクイックアクセスツールバーに[カメラ]を追加した状態です。コピーしたセル範囲を[図]として貼り付けられる機能です。例えば、列幅の異なる表を縦に並べたい時などに使えます。
リボンにも表示されていませんし、貼り付け時のオプションから[図]を選択すればいいので、マイナーな存在なのも仕方のないことです。
しかし、貼り付けた「図」(画像)を別の用途で活用するなら話は変わります。今回は、リボンにない[カメラ]を追加して、Copilotで活用するテクニックを紹介します。
なお、クイックアクセスツールバーに機能を追加するには、[その他のコマンド]から操作します。
エクセルのCopilotで数式を作成する
Microsoft 365 Personal/Familyプランでは、Copilotが使えるようになっています。数式の作成などに利用している人も多いでしょう。
以下は、マスターデータを参照して、会員種別と利用時間から利用金額を求める数式を入力したい状況です。INDEX関数とMATCH関数の組み合わせや、XLOOKUP関数で実現できますが、サッと数式を作れる人は少ないでしょう。そこで、以下のようなプロンプトを使ってCopilotに質問したのですが……。
セルF1~I3に入力されているマスターデータを参照して、セルD2の利用金額を求める数式を教えてください
出力された数式は以下の通りです。セルD2に貼り付けてみると、セル参照がずれているため、エラーが表示されてしまいました。
=INDEX($F$2:$I$4,MATCH(B2,$F$2:$F$4,0),MATCH(C2,$F$2:$I$2,0))
数式を直接修正、もしくはセル参照の枠をドラッグして解決できますが、そもそも数式の扱いに慣れていないからCopilotに任せているわけで、面倒ですよね? 表の状態を説明する詳しいプロンプトを入力し直して、正しい数式を導くのも手間がかかります。こんな状況で[カメラ]を活用しましょう。
必要なセル範囲を[カメラ]で撮影する
表の構造がわかるセル範囲を選択して、クイックアクセスツールバーに追加した[カメラ]で撮影します。画面に変化はありませんが、セル範囲がコピーされているので、任意の場所をクリックします。ただし、選択中のセル範囲内をクリックしないように注意してください。
貼り付けた画像を切り取り、プロンプトを組み合わせてWeb版のCopilotに質問します。なお、エクセルのCopilotでは、画像を貼り付けできません(本稿執筆時点)。
入力するプロンプトは先ほどとほぼ同じですが、画像付きなので結果が変わります。
この画像から、セルF1~I3に入力されているマスターデータを参照して、セルD2の利用金額を求める数式を教えてください
相対参照の数式が出力されたため、参照方式を指定するプロンプトも追加しました。最初のプロンプトでコピーする旨を付け加えておくといいかもしれません。
下方向へコピーするので、参照方式を考慮した数式にしてください
Copilotの回答の精度を上げるには、文字だけでなく“見せる工夫”も有効です。[カメラ]機能をうまく組み合わせれば、エクセルの新しい可能性が広がりますよ。