いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】関数を覚えなくてももう大丈夫! Copilotに会話形式でお願いするだけでOK

列の追加もできる

Copiotは数式も生成してくれます

数式が苦手な人に「Copilot」はおすすめ

 パソコン関連の用語として「Copilot(コパイロット)」という言葉を耳にしたことがありませんか? Windows 11を使っている人は、タスクバーに[Copilot]ボタンが表示されているはずです。

Windows 11では、タスクバーに[Copilot](コパイロット)ボタンが表示されています

 情報収集のほか、Windowsの設定変更なども可能です。CopilotのWebサイトやスマートフォン用のアプリもあり、実はOfficeアプリでも利用できるようになっています。

 ただし、個人ユーザーの場合は、Microsoft 365 Personal/Familyの契約とは別にCopilot Proの契約(税込3,200円/月)が必要になります。

 職場でOfficeアプリを支給されている場合は、すぐに利用できる人もいるでしょう。Excelの画面左上を確認してみてください。

Excelの画面右上に[Copilot]ボタンがあれば利用できる状態です

 Excelだけでなく、WordやPowerPoint、Outlookでも、Copilotによる処理の自動化が可能です。今回は、ExcelのCopilotで数式を追加して列を挿入してみます。

ExcelでCopilotを使う前提条件

 [Copilot]ボタンをクリックすると誘導されるので、指示に従えば設定は完了しますが、ExcelのCopilotを利用する前提条件が2つあります。

  • ファイルをOneDrive上に保存して自動保存を有効にしておく
  • 対象のデータが「テーブル」に変換されている、もしくは上部の1行がヘッダーになっている

 なお、ExcelのCopilotのMicrosoftの公式ページには、データを分析、理解、視覚化するとあり、業務効率アップが期待されますが、現時点では“プレビュー版”です。意図通りに動かないこともあります。

会話形式で指示するだけ

 表の形式を確認して、自動保存を有効にできたら、後は会話形式で指示するだけです。ここでは、売上と原価から原価率を求めてもらいます。さらに、原価率が50%以上のセルを強調してもらいます。

 なお、一般的にAIに対する指示をプロンプトといいます。ここでは、Copilotに以下のようなプロンプトを入力しました。

売上と原価から原価率を計算して、[原価率]列を追加してください。
原価率が50%以上の製品に色を付けてください
表をテーブルに変換します(①)。自動保存も有効にしておきましょう(②)
[ホーム]タブ(③)の[Copilot](④)をクリックします
画面右側に[Copilot]のパネルが表示されます(⑤)
[原価率]列を追加する旨のプロンプトを入力して(⑥)、[送信](⑦)をクリックします
あっという間に計算式が作成されます(⑧)
[列の挿入](⑨)をクリックします
[原価率]列が追加されました(⑩)
続けて、セルに色を付けるプロンプトを入力して(⑪)、[送信](⑫)をクリックします
[適用](⑬)をクリックします
原価率が50%以上のセルに色が付きました

Copilotを活用しよう

 ここでCopilotに生成してもらった計算式は単純なものですが、「原価率を計算して」というプロンプトだけで、列の追加、IF関数での分岐を含む「原価÷売上」の数式の埋め込み、パーセンテージの表示形式の設定まで自動化できました。

 プロンプトを変えれば、ROUND関数やVLOOKUP関数などの数式も自動生成することができます。必ず正しい数式が生成されるとは限りませんが、ゼロから数式を入力するよりも楽できます。Copilotを使える環境なら、ぜひ試してみてください。