いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】大事なファイルを誤って上書き保存して閉じてしまった! 復元は不可能なのか?

間違えて上書き保存しても元に戻せる可能性はあります

上書き保存してしまった……。でも諦める必要はない

 Excelでの作業中、無意識に[Ctrl]+[S]キーを押すことがありますよね。作業内容を確実に残すための良い習慣ですが、誤って数式やデータを削除した状態で上書き保存してしまうと、一気に状況が悪化します。

 さらに、そのままファイルを閉じてしまうと、[Ctrl]+[Z]キーで元に戻すこともできません。もう戻せないのでは……? と感じてしまいがちですが、実際には復元できる可能性があります。

 ポイントは「どこに保存していたか」です。自分のパソコンに保存(ローカル保存)していたのか、それともOneDriveなどのクラウドに保存していたのかで、使うべき復元方法が変わります。

必要な数式が入力された列を削除してしまい、「#REF!」エラーが表示されてしまいました。無意識に上書き保存してしまった場合でも復元できる可能性はあります

自動回復用データから復元する

 自分のパソコンに保存したファイルを対象に、上書き保存より前の状態に戻したい場合、「自動回復用データ」があるかどうかを確認しましょう。一覧に表示された“自動回復ファイル”を開いて、名前を付けて保存すれば、以前の状態に戻すことができます。

[ファイル]タブから[情報](①)をクリックします。[ブックの管理]の一覧に表示されたファイルを右クリック(②)して、[バージョンを開く](③)を選択します
以前のバージョンのファイルが開きます。[名前を付けて保存](④)をクリックして保存し直します

 しかし、自動回復用データが保存されていなければ、以前のバージョンのファイルは開けません。また、自動回復用データが保存されるかどうか、保存の間隔は設定に依存します。適度な間隔に設定しておきましょう。

[ファイル]タブから[オプション]をクリックして[Excelのオプション]を表示しておきます。[Alt]→[F]→[T]の順にキーを押すと、すばやく表示できます。[保存](⑤)の[次の間隔で自動回復用データを保存する](⑥)にチェックを付けて、保存間隔を指定します(⑦)。[OK](⑧)をクリックします

自動的にバックアップファイルを作成する

 ローカル保存の大事なファイルの場合、自動的にバックアップファイルを作成するように設定しておくと安心です。[名前を付けて保存]ダイアログボックスから[全般オプション]を呼び出して設定します。

 保存時に「.xlk」という拡張子のバックアップファイルが同じフォルダーに作成されます。このファイルを開いて内容を確認し、通常のExcelファイルとして保存し直せば復元できます。

[名前を付けて保存]ダイアログボックスを表示しておきます。[ツール](⑨)-[全般オプション](⑩)の順にクリックします
[全般オプション]ダイアログボックスが表示されます。[バックアップファイルを作成する](⑪)にチェックを付けて[OK](⑫)をクリックします。[名前を付けて保存]ダイアログボックスに戻るので、ファイルを保存します。上書き保存でも、別名保存でもバックアップファイルは作成されます
ファイルを保存すると、同じフォルダーに「.xlk」という拡張子のバックアップファイル(⑬)が自動作成されます

OneDriveに保存して確実に元に戻す

 以前のバージョンに戻せる安心な方法は、OneDriveに保存することです。OneDriveと同期しているフォルダーにファイルを保存し、[自動保存]をONにします。保存のたびに履歴が記録されるため、上書き保存をしても過去の状態が消えることはありません。

 [ファイル]タブにある[バージョン履歴]からファイルを復元できるようになります。誰がどのセルを変更したかを追えるため、共同編集時のトラブルにも対応しやすくなっています。また、Webブラウザーで該当のファイルを開けば、複数のバージョンを切り替えて比較することも可能です。

OneDriveと同期しているフォルダーにファイルを格納して、[自動保存](⑭)をONにします
OneDriveと同期しているフォルダーにファイルを保存している場合は[ファイル]タブから[バージョン履歴](⑮)をクリックして、過去のファイルを復元できます
同じファイルをWebブラウザーで表示した状態です。[ファイル]-[バージョン履歴](⑯)を選択します
バージョン履歴(⑰)を切り替えて比較することもできます

 突然ファイルが壊れてしまう可能性もゼロではありません。ローカル保存の場合は、自動回復用データとバックアップファイルの設定は確認しておきたいポイントです。重要なファイルを扱う場合は、OneDriveに保存する運用を選ぶと安心です。