いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】更新されると困るファイルの共有時はどうする? 意図しない編集を防ぐテク

「読み取り専用」で開くメッセージを表示できます

確認用のファイルは「読み取り専用」にしたい!

 エクセルで作成した表の内容を関係者に伝える際、ファイルをメールに添付して送付することがありますよね。相手が遠隔地にいる時などは、お互いのパソコンでファイルを開いて、リモートで打ち合わせすることもあるでしょう。

 同じファイルを開いているなら内容も同じはずですが、意図せずにファイルを更新してしまい、話がかみ合わなくなってしまう可能性もあります。エクセルの場合、数式が壊れてしまって修復できないという状況にもなりがちです。

 今回はファイルを「読み取り専用」として開くことを促すメッセージを表示する方法を3つ紹介します。WordやPowerPointでも同様の操作が可能です。

 完全にファイルの編集を禁止するわけではありませんが、メッセージが表示されることで「このファイルは更新してほしくないのだな」と相手に思わせる効果があります。また、自分も意識してファイルを編集するようになるので、更新データの共有忘れも回避できる効果があります。

ファイルのプロパティで設定する

 Windowsの機能を使って、ファイルを「読み取り専用」に設定できます。設定を解除する場合は、以下の手順を参考に[読み取り専用]のチェックを外すだけです。

ファイルを右クリックして(①)、[プロパティ](②)を選択します
[ファイルのプロパティ]の画面が表示されます。[属性]の[読み取り専用](③)にチェックを付けて、[OK](④)をクリックします。
設定後のファイルを開くと、画面上部に「読み取り専用」のメッセージが表示されます(⑤)が、[ブックの編集]をクリックすると、編集できるようになります

エクセルの[情報]から設定する

 エクセルの機能で「読み取り専用」に設定することもできます。ファイルを開く際にメッセージが表示され、[はい]を選択すると読み取り専用、[いいえ]を選択すると編集可能な状態でファイルが開きます。

[ファイル]タブから[情報](⑥)をクリックして[ブックの保護](⑦)-[常に読み取り専用で開く](⑧)を選択します
読み取り専用に設定された状態です(⑨)、解除する場合は、もう一度[ブックの保護]-[常に読み取り専用で開く]を選択します
ファイルを開くとメッセージが表示されます。[はい](⑩)をクリックすると読み取り専用で開きます。[いいえ]は編集可能な状態で開きます。[キャンセル]はファイルを閉じます
読み取り専用でファイルが開きます(⑪)

書き込みパスワードで編集を禁止する

 上記の2つは簡易的な「読み取り専用」の設定方法です。[名前を付けて保存]ダイアログボックスの[ツール]からパスワードを設定して編集を禁止することもできます。パスワードを知らない人は「読み取り専用」でのみ開くように制限可能です。

[F12]キーを押して[名前を付けて保存]ダイアログボックスを表示しておきます。[ツール](⑫)-[全般オプション](⑬)をクリックします
[全般オプション]ダイアログボックスが表示されます。[書き込みパスワード]に任意のパスワード(⑭)を入力します。[読み取り専用を推奨する](⑮)にチェックを付けます。[OK](⑯)をクリックします
[パスワードの確認]ダイアログボックスが表示されます。先ほど入力したパスワードをもう一度入力します(⑰)。[OK](⑱)をクリックします。[名前を付けて保存]ダイアログボックスに戻るので[保存]をクリックしてファイルを保存してください
ファイルを開くとパスワードを要求されます。[読み取り専用](⑲)をクリックすると、読み取り専用でファイルが開きます

「読み取り専用」の設定方法を覚えておこう

 読み取り専用のファイルを受け取った時に戸惑わないように、設定方法を覚えておきましょう。パスワードを設定した場合は忘れないように注意してください。