いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】「営業管理表を作って」でここまで!? Copilotの[計画]モードを試してみた

Copilotとやり取りしながら表を作る時代に

Copilotが“作業補助”から“作成支援”へ進化

 実務における生成AIの用途は、文章の要約やアイデア出しなどが多く、もっと具体的な“作業”に直結してほしいと感じている人も多いでしょう。そこで注目すべきAIが「Copilot」です。ExcelのCopilotは、単なる補助機能というより、表の設計や数式作成まで支援できるレベルに近づいてきました。

 特に面白いのが、[計画]というモードです。従来のように、ユーザーが細かくプロンプトを考えるのではなく、“ざっくりした目的”を伝えるだけで、Copilotが必要な情報を質問しながら表を組み立ててくれます。

本稿執筆時点で、Copilotのボタンはリボンから独立しました(①)。クリックします
現在のモードである[編集を許可する](②)をクリックして[計画](③)をクリックします
[計画]モードに切り替わり、Copilotとやり取りしながら表を作成できる状態になりました

 例えば「営業案件の管理表」を作る場合、通常は以下のような作業が必要になります。

  • 列名を考える
  • 数式を設定する
  • ドロップダウンを作成する
  • 条件付き書式を設定する

 必要そうな列名(項目名)は頭の中にあるとしても、自動化のための数式や条件付き書式には、関数が必要になりますし、ドロップダウンリストを作成するための知識と操作が必要です。さらに、表を作りながら調整していくことも少なくありません。

 そんな時にCopilotの[計画]モードが使えます。今回は、営業案件管理表をどこまで実践的に作れるのか試してみます。

質問に答えるだけで表が育っていく

 最初は、あえてざっくりした指示を入力します。入力したプロンプトは以下の通りです。

営業案件の管理表を作成してください

 従来なら、このまま最低限の表が生成されるだけでした。しかし[計画]モードでは、Copilotが「どのような情報を管理したいか」を確認してきます。必要な列名に加えて、計算が必要な列では判定基準は何かといった質問が繰り返されます。つまり、“表の設計そのもの”を対話形式で進められるのです。

上記のプロンプトを入力して[Enter]キーを押します
指示した表の作成に必要な情報について、Copilotが質問してきます

 Copilotからの質問は以下の通りでした。

営業案件の管理表を作成するにあたり、いくつか確認させてください。

1.管理したい項目はどのようなものをお考えですか?
 ・例:案件名、顧客名、担当者、金額、進捗状況、確度、予定日など
 ・特に必要な項目があればお教えください
2.進捗ステータスの種類はどのようにしますか?
 ・例:「見込み → 提案中 → 交渉中 → 受注 / 失注」など
3.サンプルデータを含めますか?それとも空のテンプレートのみで良いですか?

 Copilotからの質問に答えるように、こちらからの要望を入力します。もちろん、表の設計が固まっていなければ、列名を決める段階からCopilotとのやり取りを繰り返せます。

列名:

・案件ID(連番)

・顧客名

・担当者

・案件金額

・受注確度(%)

・加重売上(案件金額×受注確度)

・ステータス(未対応/提案中/交渉中/受注/失注のドロップダウン)

・最終更新日

・経過日数(最終更新日から今日まで)

・優先度(経過日数と受注確度を元に高・中・低で判定)

サンプルデータを10件入力してください

上記のプロンプトを入力して[Enter]キーを押します
Copilotから計画に関する確認が表示されました(④)。画面を下にスクロールします(⑤)
[続行](⑥)をクリックします
作成される表の構造についての説明が表示されます(⑦)
設定される機能についても確認できます(⑧)。[完了](⑨)をクリックします
表が作成されました。数式が自動的に作成されていることがわかります。ここでは、全体が見えるようにCopilotのパネルは閉じています

 計画の実行後に調整することも可能です。例えば、以下のようなプロンプトを入力すれば、判定条件を変更したり、指定した列に条件付き書式を設定したりすることも可能です。手動で設定するよりも簡単ですよね。

案件金額400万以上、かつ確度70%で「高」、200万未満、または30%未満で「低」、それ以外は「中」とします。優先度とステータスは色分けしてください

上記のプロンプトを実行して、表に修正を加えた結果です。条件付き書式による色分けは、Copilotが自動的に設定してくれています

高度なプロンプトを書くよりも自然

 進化したCopilotでは、高度なプロンプトを書く必要はありません。[計画]モードでは細かい指示を最初から書かなくても、何を管理したいか、どう運用したいかといった内容を会話形式で整理していけば、Copilotが必要な設定を提案してくれます。

 AIに慣れていない人や、何を指示すればいいか分からない人ほど使いやすい機能と言えそうです。ExcelのCopilotは、実務用の表を一緒に設計する機能へ、かなり進化してきています。