高橋忍のにゃんともWindows
スマフォでPCのVRを体験する裏技!VRデバイスなしでリアルなVR体験を
2020年6月12日 06:45
以前“VRデバイスを持っていなくてもVRのアプリを体験できる裏技!”という記事を紹介させていただきました。①実はWindows 10には標準でVR環境が用意されている、②開発者用にエミュレーションモードがある、というのを利用したものです。
まぁでも、ただこれはPCの画面で見ているだけで、VRっぽい体験かというと全然そうではないわけで“騙された”と思った方もいたかもしれません。
スマフォでPCのVRアプリを体験しよう
ということで今回は、スマフォをVRデバイスに見立てて、PCのVR用アプリを動かしてみてみようというお話です。スマフォならスマフォ用のVRも元々あって、YouTubeなどはVR対応のものならそのまま臨場感あふれる映像VR体験ができます。
この時必要なのがスマフォVR用のレンズですね。安いものならダンボール製のものが100均でも売っています。500円くらいで結構しっかりしたVRゴーグルもあるみたいです。なのでこれだけで用意して下さい。
Steam VRをインストール
さて、今回対象とするVRのプラットフォームは前回の記事でも紹介したSteamVRです。Steam VRには世の中ででているVRアプリの有名なものからそうでないものまでほぼ揃っています。VRデバイスで有名なものといえばもうひとつPlayStation VRですが、PlayStation VRのアプリの中でも幾つかは元々Steam VRで有名なアプリだったりします。
なのでSteam VRの環境を、以下の手順で環境を作ります。
- Steamの登録とインストール
- Steam内で“SteamVR”を検索してインストールする
以上で、SteamVRのアプリを使える環境になります。SteamVR対応アプリは、Steamの中で検索してインストールします。多くのアプリは有料ですが、例えば「Google Earth VR」などフリーのものもいくつかあるので試してみましょう。
スマフォをOculusとして認識させるアプリ
Steam VRをインストールできたらあとはハードウェアです。ここで使うのが皆さんが持っているスマートフォンをPCに接続して、Oculusのデバイスが接続された!とPCに思わせるソフト[RiftCatの「VRidge」](https://riftcat.com/vridge)です。べつに会社名にCatって名前がついているから選んだわけじゃないですよ!
「VRidge」はスマフォ側とPC側の両方にアプリを入れて、PC側のアプリでOculus Riftが接続されているように認識させ、更にスマフォ側には映像を送ります。スマフォを動かして上下左右に顔が向いている方向の情報はPC側に伝えられ、向いた方向のVR画像を見ることができます。残念ながらコントローラーまでは、対応していませんが一応ちゃんとVR空間にいる体験はできるはずです。
セットアップは以下の通り。USBの場合はUSBテザリングをONにしておかないと接続できないのでWi-Fiのほうが楽ですね。
- PCに「VRidge」アプリをインストール
- スマフォに「VRidge」アプリをインストール
- PCとスマフォをUSBで接続(Wi-Fiでもできます)
- スマフォのアプリを起動
- PCのアプリを起動
- PCのアプリで接続タイプを選択して、接続する
接続できたら、後は再生ボタンを押してつなぐだけです。
スマフォにこのような画面(StemVRのVR空間)が出たら接続完了です。
後はPCにインストールしたSteam VR用のアプリを起動してみて下さい。スマフォ側で視聴できるはずです。
「VRidge」は本来有償アプリで14.99ユーロなのでだいたい1,800円ちょっとですが、無料バージョンでも1回のプレイ時間が10分に制限されるものの試すことができます。VRデバイスの体験という意味では十分です。10分立つと接続が切れるので、SteamVRを一度終了させて、もう一度SteamVRとアプリを起動し直して下さい。
本気でやりたくなったらOculus Questが一押し
「VRidge」で試してみて是非興味を持ったらVRデバイスを購入してみて下さい。なんと行ってもおすすめはOculus Quest。PCとの接続なしにOculus Quest用に用意されたVRアプリが楽しめ、PCに接続すると更にSteam VRのアプリも楽しめます。なんと言ってもスタンドアロン型というのがいいです。
上の動画でプレイしている「BeatSaber」は世界で一番人気のVRアプリ。テレワークが続く今、お家でのエクササイズにもおすすめです。あ、上手い人はもっとうまいですからね。