高橋忍のにゃんともWindows
VRデバイスを持っていなくてもVRのアプリを体験できる裏技!
2020年6月5日 06:45
オンライン活動が活発になるにつれて、VR空間を使ってのイベントも注目され始めています。先日もMicrosoftのイベントが“Altspace VR”というVR空間で開催されました(もちろん、PCの普通のアプリでも参加できる用になっていましたが)。
これを気にVRに興味を持った方もいるかも知れませんが、いきなりVRデバイスを買うのはちょっと勇気がいります。なので少しアプリを見てみたい、軽い体験をしたいというときに、PCとスマフォだけでVRアプリを動かす方法をご紹介しまそう。
Windows 10 のVR環境を動かす
実は、Windows 10には“Windows Mixed Reality”というVR環境が標準で入っています。もちろん動かすためには“Windows Mixed Reality Device”というVRデバイスが必要です。しかしエミュレーション機能を使うとデバイスがなくても起動させることができるんです。
Windows Mixed Realityのエミュレーション環境を作る
では、実際に環境を作ってみましょう。まずこれはそもそもアプリを作る開発者用に用意されたものなのです。なので、皆さんのWindows 10を開発者モードに変更する必要があります(とくに大きく変化するわけではないのでご安心を)。そこで、「設定」アプリの[更新とセキュリティ]-[開発者向け]画面を開いて[開発者モード]を選択します。
設定が完了したら、スタートメニューから「Mixed Reality ポータル」を起動しましょう。
美しいバーチャルホームが表示されるので画面にしたがって進めましょう。しばらく、設定を進めていくとハードウェアチェックがはいって、通常はここでデバイスがなくて進めなくなります。しかし、開発者モードをONにしていると左下に[シミュレーションのセットアップ(開発者向け)]が表示されているはずです。ここが突破口。
そして、さらに進めると「Mixed Reality ポータル」本体のダウンロード&インストールが始まります。ゆっくり待ちましょう。
セットアップが終わったら待ち状態になるので、左の下のスパナのアイコンをクリックして、エミュレーション設定用のメニューを出します。ここで一番上のヘッドセットのエミュレーションをONにします。
セットした瞬間に、“Windows Mixed Reality”の起動を始めるはずです。最初は、ちょっと時間かかるかもしれませんがゆっくり待ちましょう。
操作方法だけ覚えておこう
「Mixed Reality ポータル」は海が見える高台にあるオープンハウスです。そしてここでアプリを起動したり、設定するための基本はスタートメニューから始まります。 スタートメニューは[Windows]キーで起動します。
ただ、もし[Windows]キーを押した時に、自分のWindowsのスタートメニューが表示してしまったら、キーボードが「Mixed Reality ポータル」につながっておらず、PCのWindows 10につながってしまっている状態です。この場合は、[Windows]+[Y]キーを押して「Mixed Reality ポータル」にキーボードをつなぎます。一度押すごとに切り替わります。
「Mixed Reality ポータル」にキーボードがつながっているときは、画面上にバーで出て状態を表示してくれますので、“あれ?”と思ったときは必ず上を見ましょう。
[Windows]キーでスタートメニューが表示されたら、さっそく「Mixed Reality ポータル」を操作してみましょう。基本操作は以下のとおりです。
アプリのインストール
アプリのインストールは今動作しているWindows 10から「Microsoft ストア」を開いてダウンロードできます。アプリのインストール系はローカルのWindows 10と共有しているためです。
スタートメニューにはタイルしか見えませんが、スタートメニューの右に[すべて]のボタンがあるので、タップ(スペースキーを押す)するとWindowsにインストールされたアプリで“Mixed Reality”の中で起動できるアプリ一覧を見ることができます。
“Windows Mixed Reality”のポータルは2つのタイプのホームが有り、スタートメニュー右上の[環境]で“クリフハウス”と“スカイロフト”から選ぶことができます。
Steam VR
今世の中にはたくさんのVRデバイスがあります。その中でメジャーなのはこの3種類で、それぞれ動くアプリも異なります。
見てわかるように、それぞれ動くアプリが異なるんです。が、しかしポイントは“SteamVR対応アプリ”です。“Steam”というのは、PC用のゲーム向けのアプリストアです。ここである時期から“SteamVR”という仕様が作られました。これが、今事実上のVR業界の標準のアプリ環境になっています。そして多くのVRアプリがSteamVR対応で公開されています。
では今の環境でSteamVRのアプリを使うにはどうしたらいいかというと、以下の手順で環境を作ります。
- Steamの登録とインストール
- Steam内で“SteamVR”を検索してインストールする
- Steam内で「Windows Mixed Reality for SteamVR」を検索してインストールする
以上で、SteamVRのアプリを使える環境になります。SteamVR対応アプリは、Steamの中で検索してインストールします。多くのアプリは有料ですが、例えば「Google Earth VR」などフリーのものもいくつかあるので試してみましょう。SteamのアプリはWindows 10にインストールされますが、起動すると直接「Mixed Reality ポータル」の中で起動されるはずです。
にゃんともVR
さて、VRデバイスの進化で猫が飼えない人もバーチャル空間で猫を飼えるようになってきます。が、もし猫の生態をちゃんと再現したら、多分70%は寝ていて、残りでご飯食べたり、飼い主に絡んだり、猫同士で遊んだり……。
リアルなにゃんずは基本“寝ています”!