残業を減らす!Officeテクニック

ChatGPTにExcelのテンプレを生成してもらうと楽ちん! 既存ファイルの分割も可能

見出し行を入力した12カ月分の売上集計テンプレートがアッという間に

「Code Interpreter」はプロンプトからExcelファイルの生成も可能

 以前の記事では、ChatGPTの「Code Interpreter」(コード・インタープリター)の機能を使って、Excelの操作を自動化する処理を紹介しました。

 Code Interpreterは有料プラン「ChatGPT Plus」のユーザー限定の機能ですが、処理内容のプロンプト(指示)からExcelファイルの分析や加工などが可能。処理後のファイルをダウンロードすることもできる優れものです。今回は、自分で操作すると面倒な複数シートの生成とファイルの分割を処理してみました。

 なお、Code Interpreterを利用するには、画面左下のユーザー名から[Settings & Beta]を選択。[Settings]の画面にある[Code Interpreter]のスイッチをONにしておきます。

[Settings]の画面にある[Beta features]で[Code Interpreter]をONにする
チャット開始時に[GPT-4]のメニューから[Code Interpreter]をクリックする

プロンプトからExcelファイルを生成する

 Code Interpreterでは指示するだけでゼロからExcelファイルを生成することも可能です。ここでは、[1月]~[12月]シートを含むファイルを生成してみます。

 単純な例ですが、Excelを起動してファイルを新規作成、シート見出し横にある[+]をクリックしてシートを追加、シート名を変更、見出し行を入力して……、とひたすら作業することを考えれば時短効果は大きいです。

「[1月]~[12月]シートを含むExcelファイルを生成して、「売上集計」という名前で保存してください。」と指示したところ、シートに含む表について質問された
行見出しとして「No」「商品名」「販売数」「単価」「売上金額」を各シートに入力するように指示した。あっという間にダウンロードリンクが提示された

 ダウンロードしたExcelファイルは以下の通り。[1月]~[12月]シートに指定した行見出しが追加されています。なお、書式について指示することも可能ですが、色合いなどがイマイチなことも多く、Excel上で作業したほうが効率的です。

ダウンロードしたExcelファイル(売上集計.xlsx)。[1月]~[12月]シートが生成されている
[2月]シート以降にも共通の見出しが入力されている

シートごとに分割して別ファイルとして保存する

 今度は複数シートを含むファイルをシートごとに分割してみます。自分で作業するなら、シートの数だけファイルをコピーして不要なシートを削除するか、ファイルを開いてからシート見出しを右クリック、新規ファイルにシートを移動となります。いずれにせよ面倒です。Code Interpreterに丸投げして、一瞬で終わらせましょう。

複数のシートを含むExcelファイルをアップロードして分割を指示した。ここでは、さきほど生成した「売上集計.xlsx」をアップロードした
ダウンロードしたExcelファイル。シートごとに分割されている
[2月]シート以降も分割されている

複数ファイルをZIP形式でダウンロードする

 分割したファイルのダウンロードリンクをひとつずつクリックしたり、ダウンロード後にファイルを移動したりするのは手間ですよね。ZIPファイルとしてまとめてもらいましょう。

 なお、この例のように段階をふまずに最初のプロンプトでZIPファイルにまとめるように指示することも可能です。

「ZIPファイルにまとめてください」と指示した。リンクをクリックすると、ZIPファイルをダウンロードできる
ダウンロードしたZIPファイルの内容。[1月]~[12月]ファイルがまとまっている

 ここでは、Code Interpreterにゼロからファイルを生成してもらいましたが、サンプルとなるファイルをアップロードして、同じ内容のシートを複製するように指示することも可能です。また、同一のファイルを20回コピーして、指定したファイル名に変更して保存といった処理もあっという間に終わります。

 このような処理は、従来VBAを使って自動化していましたが、プロンプトだけで実現できるメリットはかなり大きいです。有料プラン「ChatGPT Plus」を契約しているなら、使わない手はないと思います。