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話題のChatGPTを「Google スプレッドシート」に組み込んでヘルプを作ってみた

ヘルプ要らず? スプシでChatGPTの回答をゲット

 話題の対話型AIの「ChatGPT」(チャットジーピーティー)はもう試しましたか? 米OpenAIの開発した自然言語処理モデルに基づくチャットコミュニケーションサービスです。注目される理由は、自然な対話形式で回答を得られることでしょう。

ChatGPTの概要ページ

 ユーザー登録は無料で、利用量に応じて料金が発生する仕組みです。しかし、初回登録時に割り当てられる18ドル分の枠を超えなければ無料です。ChatGPTのWebサイトを開いて試すだけでも面白いですが、今回は、Google スプレッドシートにChatGPTのAPIを組み込んで、回答を取得してみたいと思います。

Google スプレッドシートでChatGPTの回答を取得した例

 ただし、質問の内容によって回答の精度は悪いことに注意。それも踏まえて対話形式AIの実力を見せてもらいましょう。なお、現時点でWeb版のExcelにChatGPTを組み込む手順は煩雑です。MicrosoftもOfficeアプリへのAI導入は積極的なので今後の動きに期待したいところです。

OpenAIのアカウントを作成する

 まずは、OpenAIのアカウントを作成します。一般的なアカウント作成の手順と同じです。登録用のメールアドレス(もしくはGoogleアカウントか、Microsoftアカウント)とSMSを受信できる携帯電話を用意しておきます。

OpenAIのWebサイトを開いて[Sign up]をクリックする
メールアドレスを入力して[Continue]をクリックする。Googleアカウントか、Microsoftアカウントをクリックしてもいい
8文字以上のパスワードを入力して[Continue]をクリックする
[Verily you are human]をクリックする
入力したメールアドレスに認証用のメールが届く。[Verily email address]をクリックする
氏名を入力して[Continue]をクリックする
SMSの受信できる携帯電話の電話番号を入力。「+81」は日本の国番号、先頭の「0」より後ろの番号を入力して[Send code]をクリックする
SMSで受信したコードを入力する
[Next]をクリックする
[Next]をクリックする
[Done]をクリックする
ChatGPTが使える状態になる。画面下のテキストボックスに質問を入力すれば回答が表示される

 これでOpenAIのアカウントは作成できました。チャットの画面にて、普通の日本語の文章で質問を入力すると回答が表示されます。現在の利用量は、Usageの画面で確認可能です。

Google スプレッドシートにアドオンを追加する

 続けて、Google スプレッドシートにChatGPTのアドオンを追加しましょう。Google スプレッドシートを表示しておきます。Google Workspace Marketplaceから検索します。アドオンの追加後、ChatGPTのAPIキーをセットするのがポイントです。Google スプレッドシートとOpenAIのWebページを切り替えながら操作するので、混乱しないように注意。また、自分のOpenAIアカウントに紐付くAPIキーが漏洩すると、無断で利用されて料金が発生する原因になるため、厳重に管理してください。

Google スプレッドシートを開いておく。[拡張機能]-[アドオン]-[アドオンを取得]をクリックする
検索欄に「ChatGPT」と入力して[Enter]キーを押す。[GPT for Sheets and Docs]をクリックする
[インストール]をクリックする
[続行]をクリックする
アカウントを選択する
[許可]をクリックする。次に表示される画面は閉じて構わない
[拡張機能]-[GPT for Sheets and Docs]-[Set API Key]の順にクリックする
「Get your OpenAI API key at」のリンクをクリックする
新しいタブにOpenAIのWebページが表示される。[Create new secret key]をクリックする
生成されたAPIキーをコピーする
Google スプレッドシートのタブに戻り、APIキーを貼り付ける。[Check]をクリックして、APIキーを確認しておくと安心だ。APIキーは漏洩しないように厳重に管理しよう。[Save API Key]をクリックする

ChatGPTの関数名は「GPT」

 以上の操作で、Google スプレッドシートでChatGPTの回答を取得できるようになりました。さっそく使ってみます。ここではセルA1に質問を記述して、セルB1に数式を入力します。関数名は「GPT」です。オプションの引数は、キャッチフレーズや文字数などを指定できますが、省略して構いません。

セルA1に質問を入力しておく。セルB1に「=GPT(A1)」と入力する
回答まで少し時間がかかる
回答が表示された
やりたい処理から数式を導くことも可能(ただしベストな数式とは限らない)

 VBAのコードなども出力してくれます。微妙な回答も多いですが、数式で処理できるなら複数の質問に一気に回答させてから、下書きとしてコピー&ペーストするといった使い道はありそうです。ぜひ試してみてください。