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OpenAI、「GPT-4」を発表 ~新しい「Bing」も実は「GPT-4」がベース

「ChatGPT」よりも賢く、安全性・整合性も向上

OpenAI、「GPT-4」を発表 ~新しい「Bing」も実は「GPT-4」がベース

 米OpenAIは3月14日(現地時間)、「GPT-4」を発表した。「GPT」、「GPT-2」、「GPT-3」における研究成果を元に、より多くのデータと計算量を活用することで、より安全で有用な応答を生成する高性能な言語モデルを構築できたとしている。

 「GPT-4」は従来よりもクリエイティブなコラボレーションが可能で、たとえば作曲や脚本の作成を行ったり、ユーザーの文体を学習してまねたりといった難しいタスクをこなすことができる。25,000語以上のテキストも扱えるので、長文のコンテンツ作成なども可能だ。画像の入力を受け付けてキャプションを付けたり、分類・分析を行うこともできる。

 また、「GPT-3」をベースに会話型のテキスト生成に特化した「ChatGPT」よりも推論能力の点で上回っている。同社によると、「Uniform Bar Exam」(米国の弁護士試験)や生物学オリンピックなどのテストで、「ChatGPT」よりも高いスコアを獲得できているという。

 安全性・整合性に関しては、50人以上の専門家と協力するなどして初期フィードバックを実施。6カ月以上を費やしてクオリティの向上に努めている。社内評価では「GPT-3.5」」と比較して不許可コンテンツのリクエストに対する応答率が82%低く、事実に基づいた回答を出す確率が40%高くなっているとのこと。もちろんこれで完全というわけではないが、モニタリングや微調整の仕組みを整えることで、継続的な改善が図られる。

 「GPT-4」はすでに言語学習サービス「Duolingo」などで活用されているとのこと。先日リリースされた「Bing」の新しいAI機能も、実は「GPT-4」の初期バージョンで動作していたとMicrosoftが同日付けで公式ブログにて明かしている。