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BingのAIチャットも ~サイドバーが新しくなった「Microsoft Edge 111」が正式版に

セキュリティ強化モードはx64 macOS/Linuxもカバー、今後はARM64への対応に期待

「Microsoft Edge」v111.0.1661.41

 米Microsoftは3月13日(現地時間)、デスクトップ向け「Microsoft Edge」の最新安定(Stable)版v111.0.1661.41を公開した。「Extended Stable」チャネルも「Edge 111」へとアップデートされている。

 「Edge 111」の目玉は、新しくなった「サイド バー」だ。画面右上には「Bing」の新しいAIチャットをあしらった「b」のアイコンが追加され、ここをクリックして右辺の「サイド バー」を開閉できる。普段は「サイド バー」を非表示にしておき、「b」アイコンのクリックで「サイド バー」にアクセスしたり、マウスオーバーで一時的に表示させることも可能だ(「Hover」機能)。

 「b」アイコンをクリックしたときの「サイド バー」は、[検出]タブがセットされている。ここでは閲覧ページに関して「Bing」が把握している、より詳細な情報が提供されるほか、「Bing」の新しいAIチャット機能に招待されていれば、AIとチャットをしたり、テキストの執筆を依頼することもできる。

「Bing」の新しいAIチャットと対話しながら作業が行える「Edge Copilot」

 この機能は「Edge Copilot」と呼ばれている。日々の雑事を「副操縦士」(Copilot)に任せて、「機長」たるユーザーはそのほかのことに集中できるというわけだ。

 そのほかにも、「Edge Enterprise」では新規タブページの「Microsoft 365」タブで新しいレイアウトがロールアウトされたほか、Webブラウザーの終了時に「IE モード」のデータをクリアする新しいポリシーが追加された。

 また、「Web上のセキュリティを強化する」機能(セキュリティ強化モード)が拡充され、macOSおよびLinux(x64)のWebAssemblyがサポートされた。今後はARM64への対応も進めていくとのこと。

 セキュリティ強化モードを有効にすると、JavaScriptの各種高速化技術よりもセキュリティを重視するようになる。パフォーマンスは若干犠牲となるが、なによりもセキュリティを優先したい環境では役立つ。

 なお、セキュリティ関係の修正はCVE番号ベースで21件。内容は「Google Chrome 111」とほぼ同じで、最大深刻度は「High」となっている。

 デスクトップ版「Microsoft Edge」はWindows/Mac/Linuxに対応しており、現在公式サイトから無償でダウンロード可能。すでに「Microsoft Edge」を利用中の場合は、自動で更新されるため何もする必要はない。手動で更新したい場合は、画面左上のメニュー([…]アイコン)から[ヘルプとフィードバック]-[Microsoft Edge について]画面(edge://settings/help)へアクセスするとよい。