残業を減らす!Officeテクニック

パワポファイルに縦横比の異なるスライドを挿入する裏ワザ!

サイズ違いの用紙を挿入するには?

 PowerPointでスライドを作成する際、特定のスライドの縦横比を変更したいことがありませんか? 参照用のデータやスケジュール表などが既存のスライドに収まらないようなケースです。表を縮小して挿入したり、複数のスライドに配置したりすることが多いと思いますが、スライド自体の縦横比をサッと変更できると便利ですよね。

今回紹介する方法でA3横サイズのスライドを挿入した例

 PowerPointではセクションを区切っても、原則縦横比違いのスライドを混在させることはできません。ハイパーリンクを設定して、縦横比違いのスライドが連続するように見せる方法もありますが、リンク先のファイルをなくしてリンク切れになる可能性もあります。

 今回は手っ取り早く縦横比違いのスライドを混在させるテクニックを紹介します。ひとつのファイルで完結するのでリンク切れの心配もありません。

元のスライドをコピーして縦横比を変える

 ほとんどの場合、スライドがデザインされていると思いますので、縦横比違いのスライドを挿入する前に、元のスライドのデザインを流用することにしましょう。新規のファイルに貼り付けてスライドの縦横比を変更して、必要な要素を配置します。元のデザインを使わないのであれば、コピペの操作は不要です。

デザイン済みのスライドを選択して、[Ctrl]+[C]キーを押してコピーする
新規のファイルを開いておく。[ホーム]タブにある[貼り付け]の[▼]をクリックして[元の書式を保持]を選択する
コピーしたスライドが書式を保ったまま貼り付けられた
スライド縦横比を変更する。[デザイン]タブの[スライドのサイズ]-[ユーザー設定のスライドサイズ]をクリックする
[スライドのサイズ]ダイアログボックスが表示された。ここでは、A3横に指定する
コンテンツの拡大・縮小についての確認。デザインを流用するだけなのでどちらを選択しても構わない。ここでは[最大化]をクリックする
スライドの縦横比が変更された。不要なテキストや表を削除しておく
縦横比を変更したスライドに必要な要素を配置する

白紙のページを挿入する

 作成したスライドをコピペする前に、デザイン済みのファイルに「白紙」のスライドを追加しておきましょう。元のファイルで「スライドマスター」を調整します。

元のファイルの操作。[表示]タブの[スライドマスター]をクリックする
スライドマスターに切り替わる。[レイアウトの挿入]をクリックする
新しいレイアウト(スライド)が挿入された
[背景を非表示]にチェックを付けて、レイアウト(スライド)に含まれる要素をすべて選択して削除する
「白紙」のレイアウト(スライド)を作成できた。[マスター表示を閉じる]をクリックする

 スライドを挿入する位置を選択して、作成した白紙のスライドを移動します。

スライドを挿入する位置を選択して、[ホーム]タブにある[新しいスライド]の[▼]から[ユーザー設定レイアウト]を選択する
白紙のスライドを挿入できた

縦横比違いのスライドを貼り付ける

 元のファイルに作成した縦横比違いのスライドをコピーして[図]として貼り付けます。スライドショーで自然に投影されるように、貼り付けたスライドの背景は[黒]にしておきます。

縦横比違いのスライドを選択して、[Ctrl]+[C]キーを押してコピーする
先ほど挿入した「白紙」のスライド上の任意の場所で右クリックして[図]を選択する
スライドが[図]として貼り付けられた。サイズと位置を調整しておく
スライド上の何もない場所を右クリックして[背景の書式設定]をクリックする
[色]から[黒]を選択する

 A4縦のスライドや正方形の素材などでも同様に使えます。また、元のスライドの流用やスライドマスターを使った「白紙」のスライドの挿入方法は、汎用的に使えるテクニックなので覚えておくと役立ちますよ。