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画像加工はパワポにお任せ! 幅の延長・傾き調整・真円切り抜きを実現するワザ

意外と知らない画像処理関連の小ワザ

 PowerPointには画像処理の機能が豊富に用意されていますよね。色味や明るさの変更、アート効果、切り抜きなどの処理が可能です。画像加工アプリは持っていない人も多いでしょう。それだけPowerPointの機能は優秀ということです。

 しかし、画像の合成や任意の角度でトリミングするなどの込み入った処理は、PowerPointでできないと諦めていませんか? 今回は、PowerPointの画像処理の幅を広げる小ワザを集めました。知っておくと、いつか役立つはずです。

写真の幅が足りない時の合成ワザ

 スマートフォンで撮影した写真などをスライドに使いたい時など、幅が足りないので別の写真に変えた経験はありませんか? トリミングすることで縦横比を変更する方法もありますが、PowerPointで合成できたら便利ですよね。以下の方法を試してみてください。スライドに挿入した写真をコピーして、組み合わせ時に工夫します。

挿入した写真の横幅を伸ばしたい。ここでは左側に合成する
挿入済みの写真をコピーして、貼り付ける。[図の形式]タブの[トリミング]をクリックする
流用できそうな位置を残してトリミングする
トリミングした写真の一部を並べて配置する。不自然な写真のつなぎ目をならしていく
並べた写真の一部をコピー&ペーストする
貼り付けた写真の一部を選択した状態で[図の形式]タブにある[図の効果]をクリックして、[ぼかし]-[50ポイント]の順に選択する
写真の周辺にぼかしの効果が適用された
位置を調整する
スライドの何もないところをクリックして写真の選択を解除する

斜めの写真を水平にする

 傾いている写真を回転させて水平にしたいが、斜めにしかトリミングできない。これもよくある悩みです。例えば以下のような写真。水平になるように写真を回転してトリミングしようとしても、斜め方向にはトリミングできません。

斜めの写真を水平に回転させた状態。赤い点線で囲んだ範囲でトリミングしたいが、できない

 この問題は、回転させた写真を切り取って[図]として貼り付けることで解決できます。

回転させた写真を選択して[Ctrl]+[X]で切り取り、[Ctrl]+[V]で貼り付けた状態。[貼り付けのオプション]から[図]を選択する
[図]として貼り付けられた。余白を含めてハンドルが表示されている
[図の形式]タブの[トリミング]をクリックして、意図する範囲をトリミングする
水平方向にトリミングできた

写真を真円に切り抜く

 写真を真円に切り抜きたいこともありますよね。トリミングの機能で[図形に合わせてトリミング]から[楕円]を選択すると、楕円に切り抜かれてしまいます。機能名そのままの動作ですね。この状態からトリミング位置を真円に調整するのは至難の業です。

トリミングの機能で[図形に合わせてトリミング]から[楕円]を選択した結果。当たり前だが、楕円で切り抜かれる

 [図形の結合]の機能を使います。「円」を描画する時は[Shift]キーを押しながら挿入すること、結合する際は、写真→図(真円)の順に選択するのがポイントです。

[挿入]タブから[図形]-[楕円]の順にクリックする
[Shift]キーを押しながら、真円を描画する。位置とサイズを調整しておく
[図形の書式設定]をクリックして、下の写真が見えるように[透明度]を調整する。ここでは40%とした
挿入した真円の位置が調整できたら、いったん選択を解除しておく。[Shift]キーを押しながら、写真(①)→真円(②)の順に選択する
[図形の書式]タブの[図形の結合]-[重なり抽出]をクリックする
写真を真円に切り抜くことができた