どれ使う?プログラミング教育ツール
小学校のプログラミング教育を想定して作られたLINEのプログラミングツール「LINE entry」
2020年1月9日 11:00
2020年度からついに小学校でプログラミング教育が実施されます。これに伴い家庭でも手軽にプログラミングを学習できるツールが多数登場していますが、どんなツールを使えばいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか? そこで本連載では家庭でのプログラミング教育にピッタリなお勧めツールを紹介していきたいと思います。
LINEといえばメッセージアプリでおなじみですが、LINEが2019年の11月に子供向けのプログラミングアプリを公開しました。子供向けプログラミングツールで大変有名な「Scratch」を参考にして作られているので、多くの人が馴染みのある操作感で使用することができます。Webブラウザーで利用するので、インストール等の手間もありません。
自由作成ツールと学習用サンプルや指導素材
「LINE entry」のトップにアクセスすると、上部のメニューに[学ぶ](図中①)[ワークスペース](図中②)があります。[学ぶ]には学習用のコンテンツや指導用の素材があり、[ワークスペース]では自由にプログラムして作品を作ることができます。
「LINE entry」は、特に小学校で2020年4月から始まるプログラミングを想定して作られているので、[学ぶ]には授業で活用できるサンプルプログラムや教材が用意されています。この記事では、[ワークスペース]で自由に作品を作る方法を紹介します。日本語圏での使用を前提に開発されているため、[ワークスペース]の機能は全て日本語で表示されています。
自由作成ツールと学習用サンプルや指導素材
[ワークスペース]を開くと、あらかじめ用意された見本のプログラムが表示されます。 ブラウンというクマのキャラクターにプログラムが設定されていて、ステージ下のスタートボタンでプログラムを実行すると、右方向に少し歩くようにして進みます。
矢印キーで移動させてみる
もう少しプログラムを単純にしてみましょう。クマを選択した状態で、今プログラム作成エリアにあるブロックを全てゴミ箱にドラッグして捨てます。そのまま、図を参考に、右矢印キーを押したら10単位進むプログラムを作ってみましょう。
このプログラムは、まず、スタートボタン[▶︎]をクリックしてプログラムを動作させてから、右矢印キーを押してみてください。キーを押すごとに、クマのキャラクターがちょこちょこと移動していくのが確認できます。なお、編集エリアでクマの中心から出ている黄色い矢印の向きを変えると、移動の進行方向を変えることができます。
オリジナル作品を作ろう
次に、全く違う作品を作ってみましょう。下の図を参考に、[×]でクマのキャラクターを削除し、[+]で別のキャラクターを追加します。
キャラクター追加画面で、好みの背景1つとキャラクターを選んでください。[追加する]ボタンを押すと、編集画面に戻ります。
下の図の見本では、宇宙の背景とロケットのキャラクターを使用しました。ロケットのキャラクターに、上矢印キーで上方向に、下矢印キーで下方向に進むプログラムを作成します。追加したキャラクターを選択した状態で、図を参考にプログラムを作成してください。
スタートボタン[▶︎]でプログラムを実行してから上下矢印キーを押すと、ロケットを上下に移動させることができます。
これだけでは、キャラクターを矢印キーで移動させる非常にシンプルなモデルですが、まずはこのような非常に簡単なものを作って動かしてみることをおすすめします。こうして動かせることを実感すると、さらにここに詳細なコントロールや、アニメーションや音、さまざまなインタラクティブな要素を追加したら、いろいろなことができるというイメージがふくらむのではないでしょうか。