どれ使う?プログラミング教育ツール
アイロボットの「Root coding robot」は掃除しないがお絵かきできる ~まずは四角形を描かせてみた
2021年2月12日 06:55
ロボット掃除機ルンバで知られるアイロボットジャパン社のプログラミング学習用ロボット「Root coding robot(以下、Root)」が、2021年2月19日に日本でも発売されます。デモ機をお借りしてさっそく試してみたので基本の使い方を紹介します。
機能いろいろミニルンバ
「Root」は床を移動するタイプのロボット。どこかロボット掃除機ルンバを思わせるシェイプで、上面には目のようにもみえるライトやカラフルに光る十字のLED部分があります。センサー類は、上面に光センサーとタッチセンサー、底面にカラーセンサー、進行方向側面にバンバーがあり、各センサーに対応したプログラムを作ることができます。また、中央の穴にホワイトボード用マーカーを差しこめるので、図形を描くプログラムを実行すればリアルに描画させることができます。床に広げられるマス目状のつるっとしたマットが付属していて、ホワイトボード代わりに使えて便利です。
さらに実はこの「Root」、底面が磁石になっていて本物のホワイトボードにペタッと貼り付けて走行させることができるのです。壁面走行する姿はワクワク度が増します。
プログラミングをしてみよう!
「Root」のプログラミングには、iOS/Android用のアプリか、WebブラウザーでアクセスできるWebアプリを使います。本記事ではWebアプリをタブレットパソコンで使用しています。
Webブラウザーで「Root」のプログラミング用Webアプリ「iRobot Coding」にアクセスしてください。“Web Bluetooth”の機能で「Root」と接続するため、ブラウザーは「Google Chrome」か「Microsoft Edge」を使用します。「Safari」は非対応です。
新規プログラムを開くと、プログラム作成画面が開きます。
試しに、[いつ?▶]ブロックに続けて、“コマンド”カテゴリにある黄色の背景に上向きの矢印が付いたブロックを置いてください。レベル1ではブロックの役割は絵だけで表現されていますが、[いどうする]という指示のブロックです。シミュレーターを表示してプログラム実行ボタンを押すと、画面内のシミュレーター上で「Root」が動きます。
「Root」にプログラミングアプリを接続
実際に「Root」に接続してみましょう。電源を入れた「Root」をパソコンのそばに置いて、次の図の通り、ペア設定をします。
ペア設定ができたら、「Root」を安全な場所に置きます。プログラム画面でシミュレーターを閉じてからプログラム実行ボタンを押してください。リアルな「Root」が進行方向に16センチだけ動きます。
四角形を描くプログラムを作る
それでは四角形を描くプログラムを作成して動かして見ましょう。プログラムは次の図の通りです。図を参考に同じブロックを探して組んでみてください。
シミュレーターで実行するとこのように軌跡が描かれました。
実際の「Root」で実行してみましょう。
動画はこちらです。正確な動きできっちりと図形を描画してくれます。四角形以外の図形を描くにはどうしたらよいか、ぜひ考えて試してみてください。
プログラミングアプリは成長に合わせてステップアップできる3段階のレベル設定
プログラミング用アプリのレベル1は、今回ご紹介した通りアイコン型のビジュアルプログラミング方式ですが、レベル2は文字で指示が書かれたブロック型のビジュアルプログラミング方式、レベル3はテキストで記述されたプログラムをドラッグ&ドロップで扱うスタイルです。
同じプログラムを切り替えて表示することができるので、成長に合わせて気軽にプログラミング手法をステップアップすることができます。
レベル1では使えるプログラミングの技を絞り込んでブロック数を少なくし、小さな子供でも迷わず使えるようにする工夫がされています。なお、iOS版(iPad)のアプリと簡単に比較したところ、レベル1でWeb版にはないブロックが含まれていたり、操作ヘルプを参照できるなど少し違うところがあります。どちらも本機がなくともシミュレーターでプログラムを実行することができますから、プログラミングの入門アプリとして触ってみるのもおすすめです。
2020年度から小学校でプログラミング教育が実施されています。これに伴い家庭でも手軽にプログラミングを学習できるツールが多数登場していますが、どんなツールを使えばいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか? そこで本連載では家庭でのプログラミング教育にピッタリなお勧めツールを紹介していきたいと思います。