やじうまの杜
伝説の「妹」アプリよ、甦れ! 完全消滅する「CodePlex」からの救出に取り組むお兄ちゃん
.NET 5/WPFで再構築。最新技術が無駄に投入されたモダンアプリに生まれ変わる……かも?
2021年4月28日 15:32
“やじうまの杜”では、ニュース・レビューにこだわらない幅広い話題をお伝えします。
かつてMicrosoftが運営していたオープンソースプロジェクトの無料ホスティングサイト「CodePlex」が2017年に廃止され、早くも4年が経ちました。この3年間は読み取りのみのアーカイブモードで維持されてきましたが、それもとうとう終了。2021年7月1日以降は完全に閉鎖され、保存されていたプロジェクトは破棄されます。「GitHub」(2018年にMicrosoftが買収)などへ移行していないプロジェクトは、残念ながらそのまま消えてしまうことになりそうです。
そんななか、とある伝説的なソフトを救おうという動きがあります。
CodePlex Archive の完全閉鎖すると、12 年前に一瞬話題になったアレが消滅してしまうので、それを避けるために再公開できるようにワイが代理で公開に向けて作業してます。多分、窓の杜が再度拾ってくれるはず@madonomoripic.twitter.com/JABVBUoo6G
— Tatsuro Shibamura (@shibayan)April 20, 2021
そのアプリの名前は、「いもうとデスクトップ」。ツンデレの「いもうと」が「リモート」アシストしてくれるという、もともとはエイプリルフール企画「窓の社」(まどのやしろ)のネタだったのですが、何を間違ったのか、有志によって本当に実現されてしまったアプリです。詳しい経緯については、「#モリトーク」の記事どうぞ。
本誌が極秘に入手した情報によると、新生「いもうとデスクトップ」は.NET 5で再構築されており、gRPCに対応。サーバー側はクロスプラットフォーム、クライアント側はWPFになる予定。開発プロセスも「GitHub Actions」などを活用した、今どきの「オシャレな」感じになっているようです。Microsoftの自然言語処理システム「LUIS」を採用することも検討しているとのことで、モダンな技術がこれでもかと無駄に投入されています。実現されれば、かつて人気だったMicrosoftの女子高生AI「りんな」のような自然な会話が可能になるかもしれません。
「CodePlex」の閉鎖とともに「いもうとデスクトップ」が消えてしまうのは、開発にかかわった有志や絵師に申し訳ないとはじめられたこの復活プロジェクト。正式な公開が待ち遠しいです。