やじうまの杜

レガシーなFirefoxアドオンを使い続けるユーザーに厳しい試練 ~頼みの綱「Pale Moon」で大きな変更

メンテナンスされていないレガシーアドオンがインストール不能に

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「Pale Moon 29.2.0」

 読者の皆さんは、「Firefox」の派生ブラウザー「Pale Moon」を覚えていますか? 今ではちょっと懐かしくも感じる「Firefox 28」以前のデザイン――「Classic Theme Restorer」なんてアドオンが人気を集めるほど、根強い需要がありました――を堅持し、ユーザーインターフェイス技術「XUL」とそれをベースにしたレガシーアドオンのサポートを続けているWebブラウザーです。とくにMozillaが「Firefox Quantum」で切り捨ててしまった「レガシーアドオン」をまだ使い続けたいというユーザーにとっては、貴重な受け皿の一つでした。

 しかし、そうしたユーザーに悲しいお知らせがあります。いささか旧聞に属しますが、4月下旬に「Pale Moon 29.2.0」でアドオンのサポートポリシーが変更され、「Pale Moon」への対応処理が行われていないアドオンはインストール不能になることがアナウンスされました。

 つまり、「Firefox」時代のままメンテナンスされていないレガシーアドオンは使えなくなってしまうというわけ。

メンテナンスされていないレガシーアドオンが「Pale Moon 29.2.0」でインストール不能に

 今さらレガシーアドオンに手を入れて、「Pale Moon」向けの変更をしてくれる開発者はほとんどいないので、今度も使い続けられるレガシーアドオンはかなり減るでしょう。「Pale Moon」の開発チームは、だいたいのアドオンは「addons.palemoon.org」にそろっているから大丈夫だと言いますが、かなり厳しそうです。

 どうしても使いたいアドオンがある場合は、自分でアドオンをフォーク(派生を作ること)して「Pale Moon」に対応させるか、「Pale Moon 29.1.1」に留まるしかありません。「Pale Moon 29.2.0」では重大な脆弱性修正はなかったので、当面の間は「Pale Moon 29.1.1」を使い続けても問題はありませんが、いずれはそうもいかなくなるはず。早いうちに対策を講じる必要があるでしょう。