やじうまの杜

「/usr」は「User」の略にあらず? Linuxのディレクトリ構造を解説したチャートが話題に

Windowsユーザーも知っておくとWSLを壊さずに済むぞ

 「やじうまの杜」では、ニュース・レビューにこだわらない幅広い話題をお伝えします。

「Windows Subsystem for Linux」(WSL)でディレクトリ構造をのぞいてみた様子

 Linuxのファイルシステムをわかりやすく解説してくれている画像が、「X」(旧称:Twitter)で話題を呼んでいます。

 最近は「Windows Subsystem for Linux」(WSL)などの普及で、Linuxに触れる機会が増えたWindowsユーザーも多いかと思いますが、どのディレクトリ――おおむねフォルダーのことですね――がどんな意味を持っているのかを知らないまま、雰囲気で使っている人も少なくないのではないでしょうか。しかし、ファイルシステムのディレクトリをちょっと知っているだけで、

「/sys は触らないほうがよさそうだな」
「自分のファイルは/homeに置いておこう」
「WSLからWindowsのファイルシステムにアクセスしたいが……/mntあたりにありそうだな」

と見当がつくので、システムをうっかり破壊してしまったり、どこにファイルを置いたのかわからなくなったりといったトラブルを防ぐことができます。

「/usr」ディレクトリは「ユーザー」(User)を指すのではなく、「Unix System Resource」の略……なのだそう

 ちなみに、現在のLinuxの「/usr」ディレクトリは「ユーザー」(User)を指すのではなく、「Unix System Resource」の略なのだそうです。どうもUnixができた当初は、「/usr」は「User」のことを指しており、ホームディレクトリも「/usr/<USER_NAME>」にありました。しかし、「/usr」に置くものがだんだん増えてきた結果、ディレクトリが肥大化。同じユーザーのモノであっても、「システムではなくユーザーが使うプログラム」は「/usr」に、ユーザーのデータは「/home」へ置くという運用が一般的になり、「usr」の意味も「User」から「Unix System Resource」の略であるという風に変化していったようです。

 まぁ、どっちも間違いとは言えないみたいですが……歴史が長いといろいろあるみたいで、ちょっと面白いですね。

Linuxのファイルシステムをわかりやすく解説してくれている画像