え、こんな機能が? Windows 10のマイナー機能を活用しよう!
第4回
“PCの調子がおかしいな”と感じたときに役立つ「信頼性モニター」
OSの安定性を10段階で評価して推移をグラフ表示し、不安定になったタイミングを特定
2018年8月16日 16:00
OSの“信頼性”をチェックできる「信頼性モニター」
「信頼性モニター(Reliability Monitor)」は、OSの“信頼性”をチェックするトラブルシューティングツールだ。「コントロール パネル」に収められているお馴染みのツールだが、「Windows 10」では「コントロール パネル」から「設定」アプリへの移行が段階的に進められており、目にする機会は減っている。最近「Windows 10」を使い始めたユーザーのなかには、見たことがないといった人も少なくないだろう。
利用するには、まず「コントロール パネル」へアクセスする。[スタート]画面や“コルタナ”の検索ボックスで“コントロール”などと入力するのが簡単だろう。続いて[システムとセキュリティ]-[コンピューターの状態を確認]セクションに進み、“メンテナンス”欄を展開する。すると、そこに“信頼性履歴の表示”というリンクが見つかるはずだ。これをクリックすると、「信頼性モニター」へたどりつくことができる。
また、「コントロール パネル」のトップからたどるのが面倒な場合は、[スタート]画面で“信頼性履歴の表示”を検索してもよい。「信頼性モニター」へダイレクトにアクセスすることができる。
「信頼性モニター」の見方
「信頼性モニター」は“安定性インデックス”のグラフと、“信頼性の詳細”を一覧したリストビューから成る。
画面上半分を占める“安定性インデックス”のグラフは、OSの安定性を“1(もっとも安定性が低い)”から“10(もっとも安定している)”の10段階で評価し、その推移を視覚的にわかりやすく表現したものだ。グラフの下にある“×”や“!”のアイコンは、安定性に関わるイベント、たとえばシステムやアプリケーションのクラッシュといった重大なエラー、注意を要する警告、アップデートの成功などを表している。
“安定性インデックス”の算出方法は不明だが、重大なエラーがあるたびに減算されていくようだ。同じエラーでも古いものは小さく、最近のものは大きく重み付けされるとのことで、問題なく稼働している期間が長ければ長いほど、インデックスが向上していく仕組みになっている。逆に、特定のアプリケーションやデバイスの追加をきっかけにインデックスの低下がみられれば、それがOSを不安定にしている原因であるとわかるわけだ。
グラフは日別・週別を切り替えることが可能で、グラフで特定の日・週を選択すると、画面下半分のリストビューにイベントの一覧が表示される。グラフで傾向を大まかに把握し、リストビューで詳細を確認するといった使い方をするとよいだろう。画面下の“問題レポートをすべて表示”リンクをクリックすると、レポートを製品・日付・状態ごとに並び替えることもできるので、是非役立てたい。
「信頼性モニター」へのアクセスをもっと手軽に
正直なところ、「信頼性モニター」で得られる情報は限られている。詳細を調査するには「イベント ビューワー」など他のツールにもあたる必要があるが、大まかな状況を知るには大変便利だ。
しかし、なにぶん「信頼性モニター」は「コントロール パネル」の奥底に配置されており、アクセスが面倒だ。これは筆者だけかもしれないが、「信頼性モニター」という名前もイマイチ覚えにくい(安定性? 健全性?)。使いたくなったときに“アレって、どこにあるんだっけ?”と迷うこともしばしばだ。
そんな場合は、ショートカットファイルを作成してしまうのがお勧め。実は[ファイル名を指定して実行]ダイアログ([Windows]+[R]キー)などで“perfmon /rel”と入力すると、「信頼性モニター」へ直接アクセスできる。このコマンドを起動するショートカットファイルを作成しておけば、ダブルクリックで「信頼性モニター」を起動できて大変便利だ。失くさないように「OneDrive」などに入れておくとよいだろう。