特集

「Windows 10 Creators Update」が全ユーザーに開放! お盆休みは更新にチャレンジ

リリース開始から4カ月でトラブルの多くは解消。今こそアップグレードの時

「Windows 10 Creators Update」へのアップグレード

 互換性の確認がとれたデバイスから段階的にリリース対象を拡大してきた「Windows 10 Creators Update」ですが、先日すべてのデバイスで利用できるようになりました。みなさんのデバイスには届いているでしょうか?

 もし案内がきている場合は、それに従って最新版へ更新することをお勧めします。新しいバージョンはユーザーのリクエストに新機能や機能改善が数多く盛り込まれていますし、古いバージョンはいずれサポートが終了します。

 互換性や不具合が心配なユーザーも少なくないと思いますが、復元機能で簡単にもとのバージョンへ戻せるのでそれほど心配は要りません。リリース開始からの約4カ月間で、発見された不具合の多くは解消されるか、回避策が案内されているので、トラブルに遭うことは少ないでしょう。

 この時期はまとまった休みがとれる人も多いでしょうし、そろそろアップデートにチャレンジしてもいいころ合いなのではないでしょうか。

案内が来ない場合は、手動での更新も検討

 しかし、なかにはまだアップデートの案内が来ないというユーザーもいるかもしれません。その場合は、お使いのデバイスが何らかの理由で“アップデートに適さない”とみなされている可能性があります。

CPUとドライバー、アプリをチェック

互換性チェック

 まず、古いCPUは「Windows 10 Creators Update」でサポートされません。Intel製の“Clover Trail”プロセッサーはサポート対象外となっているので、確認してみましょう。

  • Atom Z2760
  • Atom Z2520
  • Atom Z2560
  • Atom Z2580

 これらのCPUを利用している場合は、そのまま「Windows 10 Anniversary Update」を使い続けるしかありません。

 なお、CPUの確認は[Windows]+[X]キーを押すと現れるメニューで[システム]コマンドを選択したり、[Windows]+[ScrollLock]キーを押すことで確認できます。

[Windows]+[X]キーを押すと現れるメニューで[システム]コマンドを選択
[Windows]+[ScrollLock]キーでシステム情報を表示

 なお、リリース当初不具合が発生していたAMD製の“Carrizo A10-8700P”ですが、現在は最新のBIOSが提供されており、問題なくアップデートできるようです。

 また、デバイスドライバーやプリインストールアプリの一部には「Windows 10 Creators Update」と互換性がないことが確認されています。そういったものがインストールされている場合は、アップデートが案内されないことがあるかもしれません。

 そのため、メーカー製PCを利用している場合は、まずメーカーのサポートページをチェックすることをお勧めします。最新のドライバーやアプリがリリースされていれば、それを適用しましょう。また、Microsoftのコミュニティページにもよくある問題がリストアップされているので、目を通しておくことをお勧めします。

 アプリの場合は、一旦アンインストールしてWindowsをアップグレードしたあとに再インストールすることで動作するケースもあるようです。そのほかにも、

  • 空き容量不足(特に小容量のSSDを使っている場合は注意)
  • 最新の“Windows Update”の適用

 などもチェックしてみてください。

手動アップデート

“Windows 10 のダウンロード”ページ。[今すぐアップデート]で「Windows 10 更新アシスタント」を、[ツールを今すぐダウンロード]で「Windows 10 メディア作成ツール」をダウンロードできる

 「Windows 10 Creators Update」への手動アップデートするには、

  • 「Windows 10 更新アシスタント(Windows 10 Update Assistant)」
  • 「Windows 10 メディア作成ツール(MediaCreationTool.exe)」

の2つが利用できます。いずれも以下のWebページからダウンロード可能です(上のボタンが「Windows 10 更新アシスタント」、下のボタンが「Windows 10 メディア作成ツール」)。

 前者の「Windows 10 更新アシスタント」に関しては、以前にやり方を紹介してあるので、そちらを参照にしてください。アップグレードに不慣れな場合は、こちらがお勧めです。

 後者の「Windows 10 メディア作成ツール」に関しては、少し古いものになりますが、Windows 7/8.1からWindows 10へのアップグレードを紹介した記事で触れています。参考になれば幸いです。

 個人的には、「Windows 10 メディア作成ツール」の方が柔軟性があって(ISOイメージの作成や、ブータブルメディアの作成が選べる)好みです。

 特に、互換性問題の原因がデバイスドライバーではなくアプリにある場合は、「Windows 10 メディア作成ツール」でブータブルメディアを作成し、OSを新規にインストールすることも検討していいと思います。個人ファイルのバックアップや初期設定などを行う必要は生じますが、アップグレードのトラブルシューティングをするよりは簡単ですし、クリーンなOSを利用することでパフォーマンスの改善も見込めます。

 加えて、トラブルを起こすアプリが本当に必要なものかどうか、よりモダンで開発が活発なアプリで代替できないかも検討してみるとよいでしょう。たとえば“ストア”で配信されているアプリならば、アップグレードで問題が生じる可能性は少ないです。今後もWindowsのアップグレードは続きますので、それを見越してトラブルの生じにくい環境を作っていくのも今後は大事になるのではないでしょうか。