トピック
PCの画面を見続けると目が疲れる……PCの作業効率低下を解決する方法を考えてみた
やっぱり「外付けディスプレイ」が最強?
- 提供:
- MSI
2024年4月10日 06:57
文字を大きくしたいが、情報量も増やしたい……
いつも使っているノートPCは小型・軽量で持ち運びはラク、処理速度にも満足している人。あえて不満をあげるとしたら? 「文字が小さい」「画面が狭い」などと答えるのではないだろうか。
携帯性を優先したノートPCでは、13~14インチのディスプレイが主流、解像度はフルHD(1,920×1,080)~WUXGA(1,920×1,200)が多い。
画面は結構広いともいえるが、「長時間使っていると目が疲れるので文字を大きくしたい」と思う人も多いはず。しかし、そうしてしまうと、画面に表示される情報量が減り、作業効率が落ちてしまう。つまり、「文字を大きくして見やすくする」か「文字を小さくして情報量を増やす」の2択になる。
そこで今回は、「移動中は我慢できても、長時間のリモートワークにおける作業効率の低下は回避したい。小さい文字も、狭いディスプレイも嫌」というワガママな人向けに解決法をいくつか紹介しよう。
先に言ってしまうと、根本的な解決方法は「大画面の仕事用ディスプレイの導入」になる。しかし、いざ購入するとなると迷うと思う。
そこで今回は、MSIのディスプレイModern MD272QXPW(以降、MD272QXPW)を例に、最新のビジネス向けディスプレイの機能や使い勝手も紹介していきたい。
- まずは知っておきたい「画面表示を見やすくする機能」……拡大縮小や虫眼鏡など
- Windowsによる「拡大縮小とレイアウト」
- デスクトップを切り替えて使う「仮想デスクトップ」
- OfficeアプリやWebブラウザーで使える表示倍率の変更
- 画面の一部を拡大する「拡大鏡」 - 「外付けディスプレイ」で根本解決
- まずは「大きさ」と「解像度」
- スムースに調整できる「高さ」「傾き」「回転」
- 姿勢を矯正できる「ベストポジションを探れる機能」
- 休憩の目安も確認「アムスラーグリッド」「乱視確認」
- 「目に優しい」基本仕様、ノングレアパネルや100Hz
- 入力はUSB Type-Cなど3系統、給電も可能
- KVM機能まで搭載、キーボード・マウス・ディスプレイを切替OK
- “パソコン感薄め”な仕事用ディスプレイ - 自分に合うディスプレイを選ぼう
- 「仕事環境」をどう改善していくか?
まずは知っておきたい「画面表示を見やすくする機能」拡大縮小や虫眼鏡、仮想デスクトップなど……
まず、手元のノートPCで利用できるディスプレイ関連の機能を見直しておこう。Windows標準の機能では[設定]画面から変更できる「拡大縮小とレイアウト」や「仮想デスクトップ」がある。
デスクトップを切り替えて使う「仮想デスクトップ」
仮想デスクトップを使うことで、1枚の画面に対し、複数のデスクトップを切り替えて使うことができる。キー操作で切り替えできるので、慣れると便利だ。「同時に見る」とか「広く俯瞰する」のではなく、「切り替えて使う」なら便利な解決法といえる。
OfficeアプリやWebブラウザーで使える表示倍率の変更
ExcelなどのOfficeアプリや、Webブラウザーなら、[Ctrl]キーを押しながらマウスのホイールを手前に回すと、表示倍率を下げて表示範囲を広げられる。
「外付けディスプレイ」で根本解決最新モデルなら「姿勢の改善」から「疲労の確認」まで様々な機能が……
ソフト的な対処法をいくつか紹介したが、「俯瞰して見たい」「文字も見やすく大きくしたい」を両立させる解決策は「外付けディスプレイの導入」だ。
そこで今回は、最新の「ビジネス向けディスプレイ」を紹介していきたい。
単に「画面が広くなる」のはもちろんだが、最新モデルなら「姿勢を改善するための機能」や「目の疲労を軽減する機能」、さらには「目の疲れ具合を確認する機能」「複数のPCを便利に使う機能」まで、実に様々な機能が用意されており、「オマケ機能がちょっとついている」のではない製品もある。
今回紹介したいのは、そうした「ビジネス向けディスプレイ」としてMSIが発売している高機能モデル MD272QXPW(27インチ、WQHD(2,560×1,440))。MSIは、世界有数のマザーボードやビデオカードの製造元でもある台湾メーカー。ゲーミングPCやeスポーツの分野でも定評のある企業だ。
以下、基本となる「大きさ」「解像度」から順に紹介していこう。
まずは「大きさ」と「解像度」
今回は「自宅用」を想定しているが、自宅用では、あまりゴツいものは選びたくない人が多いだろう。
目立たない色で、ベゼル(枠)も薄いほうがスマート。ついでにPC以外のゲーム機やストリーミング機器なども接続できると嬉しい。
ディスプレイの性能を比較する際、解像度が注目されるが、数字が大きければいいというわけでもない。また、設置場所を考えると、自宅用には27インチ以下のサイズが現実的だ。
高解像度の4K(3,840×2,160)で、27インチの場合、文字が小さすぎて事務作業には向かない。小型ノートPC&高解像度ディスプレイと同じ状況になる。結局、解像度を下げて使うことになるはずだ。
27インチで、ちょうどいい解像度となると、4Kと同じアスペクト比のWQHD(2,560×1,440)だろう。フルHD(1,920×1,080)の約1.8倍の情報量を表示できる。MD272QXPWはベストな解像度と言える。
ノートPCの文字サイズと同じになるように表示倍率を調整しても、WQHD(2,560×1,440)の解像度なら表示範囲は広い。見やすい文字サイズで俯瞰できることもメリットだ。
また、MD272QXPWは、一般的なノートPCよりも画面を明るく、くっきり表示できる。これは、明るさやコントラストの設定範囲も関係するが、アンチフリッカー機能とノングレアパネルの恩恵でもあるだろう。
スムースに調整できる「高さ」「傾き」「回転」
目の疲れや肩こりを軽減するためには、ディスプレイの設置位置は重要だ。
MD272QXPWは、画面の高さ、傾き(チルト)、左右の回転(スイベル)の3つをスムーズに調整できる。
また、-90~90度で画面の方向を動かせる「ピボット」にも対応。縦に長いWebページやPDFファイルなどの閲覧時には便利だ。
姿勢を矯正できる「ベストポジションを探れる機能」
一般的にディスプレイは正面、背筋を伸ばして画面上部に視線を合わせた場所が適切と言われるが、何となく調整していることが多い。高さや傾きに悩んだ時は「Eye-Q Check機能」が便利だ。
「姿勢矯正」はメニュー名通り、ベストポジションを探れる機能だ。表示された“目”のアイコンが正面になるようにディスプレイの高さと角度を調整することで、ベストポジションを確定できる。
休憩の目安も確認「アムスラーグリッド」「乱視確認」機能
「Eye-Q Check機能」では疲労度チェックも行える。
「アムスラーグリッド」と「乱視」がそれで、それぞれグリッド線と放射状の線が表示される。ぼやけて見える場合は20分ほど休憩したほうがよい、とのこと。
なお、このグリッドはディスプレイの水平・垂直の確認にも使える。
ディスプレイ右下にあるボタンの配置は以下の通り。矢印ボタンと[E](Enter)ボタンを押した時の動作はカスタマイズ可能だ。
「目に優しい」基本仕様、ノングレアパネルや100Hzのリフレッシュレートなど…
MD272QXPWは、高精細で視野角の広いIPSパネルを搭載。アンチフリッカーとハードウェアブルーライトカット機能で色味の変化を抑える。ドイツの技術、安全に関する認証企業TÜV Rheinland(テュフ・ラインランド)から低ブルーライト認定、フリッカーフリー認定も受けている。さらに、ノングレアパネルで光の反射や映り込みが少なく見やすい。ディスプレイの機能によって、目の負担軽減が期待できる。
表示するコンテンツや環境に応じて設定できるモードは豊富。各モードは[左]ボタンからすぐに切り替え可能だ。
リフレッシュレートが100Hzに対応していることにも注目したい。一般的な60Hzと比較して、画面スクロール時などで残像が残りにくく滑らかに表示できる。一般的な事務作業でも、画面のちらつきが抑えられるため目に優しい。なお、映像を表示する速度を表す応答速度(MPRT)は、4ms(ミリ秒)だ。一般的な用途で不満に感じることはないだろう。
入力はUSB Type-Cなど3系統、給電も可能
MD272QXPWの入力ポートは、USB Type-C、HDMI、DisplayPort(DP)の3つ。最大3台のデバイスを接続して切り替えられる。入力源はディスプレイ右下にある[右]ボタンからすばやく切り替えられる。
例えば、自宅のデスクトップPCをDisplayPort(DP)、ゲーム機やストリーミング機器をHDMI、ノートPCをUSB Type-Cに接続といった使い方ができる。もちろん、USB Type-Cポートは給電対応。映像出力と給電可能なUSB Type-C端子のあるノートPCなら、USB Type-Cケーブル1本で、ディスプレイの接続と電源の供給が行える。
また、後述するKVM機能を使うことで、キーボードとマウスも接続できる。ここまで使いこなすと、USB Type-Cケーブル1本で、ディスプレイ、キーボード、マウス、電源のすべてをまかなえることになる。
また、MSIが提供するProductivity Intelligence(P.I.)というアプリを使うと、PCからディスプレイの設定を変更できる。ディスプレイに関する設定を任意のショートカットキーに割り当てられる。
KVM機能まで搭載、キーボード・マウス・ディスプレイを切替可
前項で軽く触れたが、この製品は、KVM(Keyboard, Video, Mouse)スイッチ機能を備えるのも特徴だ。ディスプレイの入力源の切り替えと連動して、キーボードとマウスの制御も切り替えられる。
作業スペースが少ない場合や、愛用のキーボードとマウスをいつも使いたい時に便利だ。
デスクトップPCからキーボードとマウスを取り外して、MD272QXPWのUSB 2.0 Type-Aポートに接続しておく。同梱のUSBアップストリームケーブル(USB 2.0 Type-B)でデスクトップPCと接続すると、MD272QXPWを経由してキーボードとマウスが動作するようになる。ノートPCとはUSB Type-Cケーブルで接続する。
さらにデスクトップPCとノートPCの両方に、Productivity Intelligence(P.I.)というアプリをインストールし、KVMの設定は「自動」にしておく。入力源の切り替えにショートカットキーを割り当てることもできるので、KVMがさらに便利に使えるだろう。
サイズなどの異なるモデルもアリ
MD272QXPWはMSIの公式ストアで、税込み39,380円(本稿執筆時点)。高いスペックとスマートな外観を考えると、決して高くはないと思う。
もっと価格を抑えたラインナップもある。フルHD 27インチのModern MD2712PW、フルHD 24インチ白色のModern MD2412PWと黒色のModern MD2412Pだ。これらの製品はKVM機能こそないものの、ポジションの調整機能やEye-Q Check機能を搭載。画面も十分広いので、価格や設置場所にあわせて選ぶのもいいだろう。
「仕事環境」をどう改善していくか?
以上、ソフトウェア、ハードウェアの両面での対策を紹介してみた。
ソフトウェア的な対策はコストがかからない反面、物理的な条件が変わらないため、どうしても「付け焼刃」になりがちだ。一方の外付けディスプレイはコストや設置場所がかかるといった条件もあるが、より根本的な解決になる。
個々のユーザーによって変わってくる条件にあわせて、最適な解決策を検討していってほしい。