【第145回】
アクションアドベンチャー「Zax: The Alien Hunter」
クォータービューで楽しむ激しい銃撃戦!!
(01/08/15)
最近はすっかりキャラクター視点の3D画面が多くなってしまったが、マップを斜め上から見下ろすクォータービューにも優れた点は多い。リアリティという点では、さすがにキャラクター視点には及ばないものの、広い範囲を眺めることができるので、別の意味での臨場感がある。目の前に現れた敵を倒すという単純な戦い方ではなく、どの順番で戦えばいいか、戦術を組み立てやすいところも優れた点のひとつだろう。今回紹介する「Zax: The Alien Hunter」も、クォータービューならではのメリットを活かした作品だ。激しく、そしてスピード感のある銃撃戦を楽しむことができる。
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次々と襲い掛かってくる敵キャラを銃で倒していく |
視点のズームアップ/ダウンも思いのまま。これは最大にズームアウトしたところ |
宇宙をさすらう鉱石掘りが主人公
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ズームアップするとこうなる。右上の紫の部分が、宇宙船へのテレポーターだ |
「Zax: The Alien Hunter」の主人公“Zax”は、宇宙をさすらう採掘家、つまり価値のある鉱石を掘り出すことを職業としている。年齢は40歳。ボロボロの宇宙船に乗って10年近くも宇宙を放浪したが、ついに莫大な鉱石を埋蔵する惑星にたどり着く。喜び勇んで降りたものの、そこには無数のロボットやサイボーグたちが待ち構えていた…という設定だ。この惑星にとっては、彼のほうが略奪者なのだが、とにかくこのゲームでは“Zax”を操作して、できる限り多くの鉱石を持ち帰るのが、プレイヤーに与えられた使命だ。
ゲーム画面は「Diablo」に似たクォータービューを採用し、次々と湧き出す敵を倒しながら先へ進む。ただしキャラクター自身に成長はなく、装備のアップグレードで戦闘力を高めるシステムになっている。
攻撃は銃と時限爆弾の2種類
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シールドを使って敵の攻撃を回避。エネルギーボールを拾って回復しよう |
デモ版が起動したら、プレイに入る前に、まず環境設定を済ませてしまおう。メインメニューから“CONFIGURE”をクリックして、ビデオの設定を行う。ゲーム全体が暗い画面なので、“Brightness”を明るめに調整したほうがいいだろう。再びメインメニューに戻り、“START GAME”をクリックするとプレイが始まる。すぐ近くに敵がうろついているので、速攻で倒すべし。操作方法は下記のとおり。
キャラクターの移動 | カーソルキー |
照準 | マウス |
銃の発射 | マウスの左クリック |
時限爆弾の設置 | マウスの右クリック |
所持品の使用 | [I]キー |
画面のズームアップ/ダウン | テンキーの[+]/[-]キー |
中断 | [Esc]キー |
キャラクターの移動は、画面内での絶対方向だ。つまり、キャラクターがどの方向を向いていても、右に行きたい場合は[→]キーを使う。銃は連射可能だが、射程距離が決まっているので、離れた敵を攻撃することはできない。
次に画面の見方についてだが、画面左下にある白い十字は、残りの体力。これがゼロになると、ゲームオーバーになってしまう。その隣のオレンジ色のゲージは、シールドのエネルギーだ。攻撃を受けるとまずシールドのエネルギーが消費され、シールドがゼロになると体力が減るようになっている。シールドのエネルギーは、オレンジ色のボールを拾うと自動的に回復する。画面右下に表示されている銃が、現在装備している武器。その左の青いゲージが銃のエネルギー。銃のエネルギーは、青色のボールを拾うと自動的に回復する。
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テレポートした宇宙船の内部。なぜかアイテムショップがある
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アイテムショップで装備をアップグレード
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武器やシールドをアップグレード。様々なタイプの中から使いやすいものを選ぼう |
キャラクターが最初に装備している銃は“Light Pistol”と呼ばれているもので、威力は弱い(ダメージ25)。シールドのエネルギーレベル(最大200)も低く、こちらも深刻だ。できるだけ早い時期に、武器のアップグレードを行ったほうがいいだろう。
戦闘を続けていると、ときどき“Crystal”と呼ばれる宝石が手に入る。これを集めて紫色に輝く場所に行くと、アイテムを販売している宇宙船(行商船?)にテレポートすることができる。おすすめは、シールドのアップグレード(最大エネルギーレベル:200→350)と、“Twin Disruptor”(ダメージ30)。使い方が難しいが、射程距離が長く破壊力もある“Grenade Lsuncher”(ダメージ10~90)もいい。拾ったエネルギーを蓄える“Battery”の容量アップも忘れないように。
ワナの回避が生死を決める
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2面目の“Volcanic Run”。もたもたしていると、溶岩に飲み込まれてしまう |
生き残るコツは、戦闘よりも、むしろワナの回避にあるだろう。敵の攻撃はたしかに激しいが、タイミングよく武器とシールドをアップグレードすれば、十分戦える。また何度かプレイしているうちに、戦いやすい場所や攻撃の「間合い」をつかむこともできるはずだ。しかしワナは、その回避方法を発見できなければ、永遠に突破することはできない。
ワナ回避のポイントは次の2点。まず、床に無数の穴が開いている場所は、下から槍が突き出てくる場所だ。ちょっとしたミスで即串刺しにされ、ゲームオーバーになってしまうので、慎重に移動すること。どうすればワナが発動するのか、スイッチの見当をつけてから踏み込むようにしよう。また、マップには閉じた場所や行き止まりの場所が多く、行き詰まってしまうことがある。どうすれば先へ進めるのかわからなくなってしまった場合は、同じエリア内にあるレバーをもう一度よく探してみよう。レバーが、背景のグラフィックに溶け込んでいて、うっかり見逃してしまうことがあるからだ。
銃撃戦の間合いと、様々な仕掛けが楽しい
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3面目の“Metal Labrynth”。待ち受ける砲台の攻撃が強力だ
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冒頭にも書いたように、見た目は「Diablo」に似た感じだが、実際にプレイした印象はだいぶ違う。銃を使った中距離での撃ちあいが戦闘の基本なので、物陰に隠れて撃ったり、敵を射程距離内におびき寄せて撃つといった微妙な間合いが楽しい。また特性の違う武器の使い分けや、仕掛けられたワナを突破して進むところも十分楽しめた。『インディ・ジョーンズ』の1シーンのように、ワナが発動したら一気に駆け抜けなければならないところもあり、ゲーム全体がまるでジェットコースタームービーのようだ。
ただし気になったのは、敵エイリアンの種類が少なく、攻撃パターンにもあまり変化がなかったこと。まだ製作途中というせいもあるのだろうが、たとえば各面の最後にボスキャラが待ち構えていたりすれば、もっとメリハリのある戦闘が楽しめたかもしれない。
製品版は9月に登場の予定
デモ版では3つのマップ“Temple to Ring of Fire”、“Volcanic Run”、“Metal Labrynth”を試すことができる。ただしいずれもシングルプレイのみ。製作元であるReflexive社のホームページによると、製品版では全100マップ22ミッションが楽しめるほか、マルチプレイも可能であるとのこと。仕掛けの凝らされたマップを使ってデスマッチを楽しめるとなると、これはなかなかおもしろそうだ。
製品版は今年の9月にリリースされる予定だが、日本国内での販売や日本語版については、いまのところ何もアナウンスされていない。
(Zax Demo.exe、50.9MB、ゲームデモ)
□「Zax: The Alien Hunter」のホームページ
http://www.reflexive.net/Zax/
□「Zax: The Alien Hunter」のダウンロードページ
http://www.reflexive.net/Frames/FrameDownload.htm
(駒沢 丈治)
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