【第153回】
3Dアクション「Spider-Man」
あのアメリカンヒーローが3Dゲームで登場!!
(01/10/17)
アメリカンコミックのヒーローといえば、スーパーマン、バットマン、スパイダーマンが御三家だ。…とはいうものの、マントをなびかせてさっそうと大空を舞うスーパーマンや派手なメカを操るバットマンに比べて、スパイダーマンはいまひとつマイナーな感が否めない。クモをモデルにしたこと、怪しげなポーズで壁を這い回ること、そしてドロドロとした犯罪ドラマが軸になっているあたりが、ファンの間口を狭くしているのだろうか? しかしそのストーリーは奥が深く、また個性豊かな怪人(?)たちが登場する、なかなか骨太なドラマなのだ。今回は、そのスパイダーマンをゲーム化した作品、その名もズバリ「Spider-Man」を紹介しよう。
スパイダーマンは正義の味方
ゲームの説明に入る前に、スパイダーマンについて軽く説明しておきたい。いきなりだが、スパイダーマンの正体は“ピーター・パーカー”という20代の青年だ。ガリ勉でひ弱だった彼は、ある日放射能を浴びたクモに噛まれ、それが原因で超人的な能力を手に入れる。人並み外れた腕力と敏捷性をもち、クモのように、どんな場所にも貼りついて移動できるようになった。この能力を正義のために活かしたいと考えたピーターは、自分の正体を隠すために自前でコスチュームを作り、“ウェブシューター”と呼ばれる粘着液発射装置を手首に装着して、日夜スパイダーマンとして戦っているわけだ。
今回紹介する「Spider-Man」は、コミック版スパイダーマンの登場人物や背景設定をそのまま引き継ぎ、スピード感のある3Dアクションに仕立てている。
カーソルキーとテンキーを組み合わせて操作する
|
メインメニューから“NEW GAME”をクリックしてプレイ開始 |
デモ版を起動したら、プレイする前に解像度の設定を行おう。メインメニューから“OPTIONS”をクリックし、“DISPLAY OPTIONS”を開いて適当な解像度を指定する。初期設定は640×480ドットだが、できれば遠くのビルまで美しく描かれ、画面全体の奥行きを体感できる1024×768ドット以上をおススメしたい。もちろん、アクションシーンが滑らかに表示できなくてはしかたがないので、無理のない範囲で決めること。
設定を完了してメインメニューに戻ったら、“NEW GAME”をクリックするとプレイが始まる。難度は“EASY”“NORMAL”“HARD”の3段階が用意されているが、空中を移動する方法を完全にマスターするまでは“EASY”がいいだろう。このゲームはビルから滑り落ちた時点で即ゲームオーバーとなってしまうので、キチンと戦えるようになるまでは“EASY”も“NORMAL”もないのだが、“EASY”のほうが敵との戦闘が楽に進められるぶん移動の練習に専念することができる。
ムービーシーンが終わると、高層ビルの屋上にスパイダーマンが現れるところから始まる。画面左上のグラフは、スパイダーマンの体力とウェブシューター用の薬剤の残量、画面右下に表示されているのが目的地の方向を示す“スパイディコンパス”だ。キーの操作方法は以下のとおり。
移動 | [←][→][↑][↓]キー |
ジャンプ | テンキーの[2]キー |
パンチ | テンキーの[4]キー |
キック | テンキーの[6]キー |
ウェブシューターの発射 | テンキーの[8]キー |
ウェブを使った移動 | テンキーの[9]キー |
視点の変更と照準 | テンキーの[7]キー |
|
|
照準を合わせてウェブシューターを放つ |
壁面をスルスルと登るスパイダーマン |
操作方法にクセがあるので、最初はちょっと戸惑うかもしれない。隣のビルに跳び移りたい場合は、目的のビルが見えるところまで行って[↑]と[9]キーを同時に押す。ただし手前に柵がある場合は、[2]キーを押してジャンプした直後に、[↑]と[9]キーを同時に押してやらなくてはならない。もしこの操作が難しく感じるのであれば、まず先にカーソルキーと[7]キーを押してウェブシューターの照準を合わせ、それから[9]キーを押してもいいだろう。
壁に貼りついて移動したい場合は、[8]キーを押してウェブシューターを発射してから[↑]キーを押す。逆に貼り付いた状態を解除したいとき(下に飛び降りたいとき)は、[2]キーを押すこと。ウェブシューターは敵の動きを封じるためにも使えるが、発射できる回数に限りがあるので注意しよう。落ちているアイテムの上を通過すると、体力やウェブシューター用の薬剤を補給することができる。
占拠された銀行を解放せよ!!
|
|
“スパイディコンパス”が示す方向に進め!! |
ところどころでヒントを教えてくれる“ブラックキャット” |
1本目のシナリオ“THE BANK HEIST!”は、盗賊集団に占拠された銀行に潜入し、人質となっている行員を助け出すことだ。このシナリオは格闘戦とウェブシューターを使った空中移動の練習用なので、時間を気にせず、落ち着いてプレイしよう。進む方向は、画面右下の“スパイディコンパス”を参考に。ところどころに配置してある巨大な“?”を通過すると、スパイダーマンの仲間のひとり“ブラックキャット”がプレイに必要なヒントを教えてくれる。
|
|
キックとパンチで盗賊集団を叩きのめす |
銀行内に侵入。アイテムの上を通過すると体力やウェブの薬液を補給できる |
途中に待ち受ける盗賊集団の手下を倒しつつ銀行にたどり着くと、今度はビル内のシーンに切り替わる。単純なマップなので迷うことはないと思うが、普通にプレイして行き詰まってしまったら、上下に移動できないかどうかを考えてみよう。スパイダーマンは壁や天井を這うことができるし、ウェブシューターを使って高いところに飛び移ることもできるからだ。盗賊集団を全員倒し、ビル内に仕掛けられた時限爆弾を処理すれば、シナリオ完了となる。
スコーピオンの毒針から“JJJ”を守れ!!
|
サソリ怪人“スコーピオン”との対決。毒針攻撃に気をつけろ!! |
2本目のシナリオ“STING OF THE SCORPION”は、ちょっと大変だ。サソリ怪人“スコーピオン”がデイリー・ビューグル新聞社を襲い、オーナーの“J・ジョナ・ジェイムソン(JJJ)”を殺そうとしている。制限時間内に新聞社にたどり着き、“JJJ”を守りながら“スコーピオン”を倒さなくてはならない。
時間に余裕がないので、途中で待ち受ける手下共との戦闘は可能な限り避け、最短距離で移動しよう。“スコーピオン”は、その名のとおりスーツの尻尾に毒針を仕込んでいる。これをうまくかわしながら、キックとパンチの連打でダメージを与えよう。“スコーピオン”の目的はあくまでも“JJJ”の暗殺なので、彼が殺されてしまわないように注意すること。“JJJ”を守り、“スコーピオン”の体力をゼロにすれば、シナリオ完了だ。
この浮遊感がたまらなくヨイです
|
ウェブシューターを使って隣のビルに飛び移れ!! |
この手のアクションゲームは苦手なほうなのだが、思いのほか楽しむことができた。とくに、高層ビルの間を飛び移るときに感じる“浮遊感”がキモチいい。まるでターザンのようにビルからビルへ跳び移るのは、なかなかの快感だ。
ただし操作のタイミングがシビアで、空間を自由に移動できるようになるには相応の練習が必要になる。また高層ビルの屋上や壁面を移動するシーンの連続なので、高い所が苦手な人にはつらく感じるかもしれない。
製品版には敵と味方が続々登場
デモ版では、ここで紹介した2本のシナリオをプレイできる。ボスキャラは“スコーピオン”しか出てこないが、スパイダーマンならではの豪快なジャンプやスピード感あふれる格闘戦が味わえるはずだ。製品版ではスパイターマンの敵役“ドクター・オクトパス”“ベノム”“カーネイジ”のほか、味方の“ヒューマン・トーチ”や“デアデビル”が登場するとか。なかなかおもしろそうだ。
現在日本語化する予定はないようだが、(株)サクセスがプレイステーション版のソフトを日本国内で販売している。
(Demo.exe 、129.0MB、ゲームデモ)
□「Spider-Man」のホームページ
http://www.activision.com/games/spiderman/
□「Spider-Man」のダウンロードページ
http://www.activision.com/games/spiderman/downloads/
(駒沢 丈治)
(c)2001 Columbia Pictures Industries Inc. All Rights Reserved. Marvel Comics and Spider-Man: TM & (c)2001 Marvel Characters, Inc. All rights reserved. Published and distributed by Activision, Inc. and its affiliates. Activision is a registered trademark of Activision, Inc. and its affiliates. (c)2001 Activision, Inc. and its affiliates. The ratings icon is a trademark of the Interactive Digital Software Association. All rights reserved. All other trademarks and trade names are the properties of their respective owners