画面読み上げ機能に大きな改善 ～「Windows 10 19H1」Build 18219がリリース

PC版「Windows 10 Insider Preview」Build 18219（19H1）

　米Microsoftは8月16日（現地時間）、PC版「Windows 10 Insider Preview」のBuild 18219（19H1）を“Windows Insider Program”の参加ユーザーに対して公開した。コンテンツの受け取り設定で“Skip Ahead”を選択しているユーザー向けのリリースとなる。

　Build 18219における変更は、OS標準の画面読み上げアプリ「ナレーター」の改善が中心。信頼性の向上が図られたほか、スキャンモード（矢印キーなどを利用して読み上げ箇所を簡単に移動できるようにしたモード）における読み取りとナビゲーションが改善された。また、「ナレーターのクイック スタート」画面は「設定」アプリの［簡単操作］－［ナレーター］セクションのリンクから確実に起動できるようになり、最初のウェルカムページにきちんとフォーカスが当たるようになった。「クイック スタート」画面の読み上げがスムーズに開始されるので、ストレスなく「ナレーター」の使い方を学ぶことができる。

「設定」アプリの［簡単操作］－［ナレーター］セクション（［Windows］＋［Ctrl］＋［N］キーでアクセス可能）

「ナレーターのクイック スタート」画面。読み上げがスムーズに開始されるようになり、ストレスなく「ナレーター」の使い方を学べるようになった

　そのほかにも、ナレーターコマンドの多くが他のスクリーンリーダーにあわせて変更されている。たとえば、テキストの先頭へ移動するにはナレーターキー（［無変換］キーなど）＋［B］キーを利用する。テキストの最後へ移動したい場合はナレーターキー＋［E］キーを押せばよい。改善の要望を送信するフィードバック機能はナレーターキー＋［Alt］＋［F］キーへと変更されている。また、点字ディスプレイからナレーターキーを使用する際の点字コマンドの使い勝手も改善されているという。

ナレーターキーボードの変更を通知するダイアログ

「ナレーターのクイック スタート」で案内されている主なナレーターコマンド

　なお、Build 18219で「WSL」の実行中にハングアップした場合、問題を修正するためにOSが再起動されるという。「WSL」を頻繁に利用しているユーザーはアップデートの受信を一時停止して、このビルドをスキップすることが推奨されているので注意したい。

　「Windows 10 19H1」は、今秋リリースされる予定の「Windows 10 RS5」に続くバージョン。「Windows 10」は毎月配信される不具合修正が中心の“品質更新プログラム”に加え、年2回（春・秋）のペースで新機能を含む“機能アップデート”が提供されている。大きな問題がなければ、「Windows 10 19H1」は2019年春に正式公開される見込みだ。