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ゲーム表現の革新「DirectX Raytracing」が「October 2018 Update」で正式サポート
グラフィックス表現を1段階引き上げるレイトレーシングがゲームでも利用可能に
2018年10月3日 15:19
米Microsoftは10月2日(現地時間)、リアルタイムレイトレーシングを実現するグラフィックスAPI「DirectX Raytracing(DXR)」が「Windows 10 October 2018 Update」で正式サポートされたことを発表した。「DXR」をハードウェアでサポートする第一世代のGPU(NVIDIA製の“GeForce RTX 20”がすでに市場投入へ済み)と組み合わせることで、ゲームでも映画並みの映像表現が可能となる。
“レイトレーシング(ray tracing)”とは、特定の点に届く光線(ray)を逆にたどる(tracing)ことで、その点における見え方を再現する手法をいう。ポリゴンにさまざまなピクセル処理(シェーディング)を施してリアルさを演出する既存の手法(ラスタライズ)とは異なり、物体の反射率や透明度、屈折率などを忠実に反映させたリアルな映像が得られる。ただし、計算量が莫大となるため、これまではプリレンダリングが可能な映画などに用いるのが限度で、リアルタイムなレンダリングを行うゲームに採用するのは難しかった。
しかし、「DXR」とそれに対応するGPU、「Windows 10 October 2018 Update」ならば、その限界を乗り越えることが可能。「DXR」をサポートするタイトルの第1弾としては、「Battlefield V」、「Metro Exodus」、「Shadow of the Tomb Raider」の3つが挙げられている。
加えて、機械学習のテクニックをゲームに組み込める「DirectML」APIも発表された。ノイズ除去や高解像度化(Super-resolution)といった技術を組み合わせることで、レイトレーシングはより魅力的な映像を生み出すことだろう。