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トレンドマイクロ、テストラボの不正アクセスに関する声明を発表

デバッグファイルの流出を認めたものの、ソースコードや顧客情報の漏洩は否定

トレンドマイクロによる声明

 トレンドマイクロ(株)は5月20日、一部メディアやSNSで報じられている不正アクセス問題に関する声明を発表した。現時点において、同社のソースコードや顧客情報の漏洩は確認されていないという。

 事の発端は5月10日(米国時間)、米セキュリティ会社Advanced Intelligence(AdvIntel)によって公開された報告書にまでさかのぼる。それによると、ロシアの腕利きハッカー集団“Fxmsp”によって米国内に拠点を持つ大手ウイルス対策ベンダー3社から機密データが盗まれ、情報が高額で販売されたという。AdvIntel社は当初被害に遭ったベンダーの名前を明らかにしていなかったが、後にそのうちの1社がトレンドマイクロであることが判明している。

 これについてトレンドマイクロ社は、テストラボ環境の一部が被害を受けたことは認めたものの、流出したデータはソフトをコンパイルする際、デバッグ用に出力されるデバッグファイルに過ぎないと主張している。また、中国・南京の開発拠点が攻撃されたという報道は事実でないとのこと。

 同社はこの攻撃に対して即座に対策を施しており、今後もシステムとポリシーの一層の強化を行うとしている。

お詫びと訂正: 記事掲載当初、SymantecとMcAfeeも被害を受けたことが判明したとお伝えしましたが、Symantecは本問題の影響を受けていないことが発表されされました。お詫びして訂正いたします。また、McAfeeについても公式の発表がなく、被害の有無が不確定であったため、当該記述を削除しました。