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GitHub、無償コードエディター「Atom 1.37」を公開
プルリクエストのレビューをエディターの上で処理可能。あいまい検索には実験的改善
2019年5月28日 06:45
米GitHubは5月12日(現地時間)、コードエディター「Atom」の最新版「Atom 1.37」を正式公開した。“GitHub”のプルリクエストで受け取ったレビューコメントを閲覧する機能が追加されたほか、ファジーファインダー(あいまい検索)のパフォーマンスを劇的に向上させる改善が実験的に導入されている。
「Atom」は、プロジェクトホスティングサービス“GitHub”の創設者Chris Wanstrath氏が2008年に開発を始めたオープンソースのコードエディター。ベースにはクロスプラットフォーム対応デスクトップアプリを開発するためのフレームワーク「Electron」が使われており、Windows/Linux/Macで利用可能。現在、本ソフトの公式サイトから無償でダウンロードできる。
「Atom」の特徴は、パッケージで自由に機能を拡張できること。「Atom」を統合開発環境にしてしまう「Atom IDE」や、ソーシャルコーディングを実現する「Teletype for Atom」など、コミュニティベースで開発された魅力的なパッケージが数多く取り揃えられている。“GitHub”発のプロジェクトだけあって“GitHub”と連携するためのパッケージは最初から組み込まれているので、“GitHub”のレポジトリやプルリクエストを扱うのもお手のものだ。
「Atom 1.37」では、同梱の「GitHub」がさらに強化。プルリクエストに付けられたレビューを開き、コメントやコードの変更部分を手軽にチェックできるようになった。スレッドへの返信やリアクション、解決済みのマーキングも簡単に行える。
また、ファジーファインダーのバックエンドとして「ripgrep」が利用できるようになった。検索速度やフィルタリングの性能が大幅に改善されており、とくにファイルの多いプロジェクトで効果を体験できるとのこと。270,000ものファイルを持つプロジェクトでテストしたところ、実に14倍ものパフォーマンスアップが見られたという。
なお、次期バージョンのベータ版「Atom 1.38」のリリースもアナウンスされている。「Atom 1.38」では、引き続き「Github」パッケージの強化が図られる。また、いくつかのプログラミング言語でパーサーとシンタックスハイライトが改善される予定だ。
ソフトウェア情報
- 「Atom」安定版
- 【著作権者】
- GitHub Inc.
- 【対応OS】
- Windows/Mac/Linux
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.37.0(19/05/12)