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「PCMark 10」にバッテリー寿命テストと「Microsoft Office」テストが追加

“Professional”版で利用可能。一部スコアは「Windows10 on ARM」との比較も

「Microsoft Office」を用いたテスト「PCMark 10 Applications」

 フィンランドのULは5月27日(現地時間)、「PCMark 10 Professional Edition」に2つの新しいベンチマークテストを追加したと発表した。「Microsoft Office」を用いたテストとバッテリー寿命の計測が行えるようになっている。

 「PCMark 10」は、「Windows 10」世代PCの総合的な性能を計測できるベンチマークスイート。Webサイトの閲覧、ビデオチャット、ドキュメントの作成と表計算ソフトの利用、写真やビデオの編集、ゲームといった、実際によく使われるアプリケーションとその利用シーンに即したテストを行うことで、システムのリアルなパフォーマンスを計測・数値化することができる。対応OSはWindows 7以降(64bit版のみ)。

 「PCMark 10」には“Basic”、“Advanced”、“Professional”の3エディションがラインナップされており、“Basic”エディションは無償で利用可能。“Advanced”は個人向け、“Professional”は企業向けの有償版となっている。今回、2つのベンチマークテストが追加されたのは、最上位の企業向け有償版「PCMark 10 Professional Edition」だ。

 「PCMark 10 Professional Edition」の最新版に追加された「PCMark 10 Applications」テストでは、実際に「Word」や「Excel」、「PowerPoint」を利用した業務シナリオを想定したテストを行うことが可能。家庭・オフィスにおける一般的な利用シーンを想定した「Microsoft Edge」のブラウジングテストを行うこともできる。

 一方、バッテリーテストではさまざまなシナリオに沿ったバッテリー寿命の計測が可能。

  • 近代的なオフィス:執筆、Webブラウジング、ビデオ会議といった典型的な事務作業を想定
  • アプリケーション:「Microsoft Office」アプリを利用した作業を想定
  • 動画:バッテリーが空になるまで、フルスクリーンモードで動画を連続再生
  • ゲーム:負荷の重いゲームでテスト。バッテリーの最短持続時間を測定できる
  • アイドル:とくに負荷をかけず、バッテリーの最長持続時間を測定

 バッテリーの寿命はモバイルPCを選ぶ上でもっとも重要となる要素のうちの1つだが、利用状況に大きく左右されるため、適切に評価するのは難しい。そこで「PCMark 10」では、単一のスコアを算出するのではなくさまざまなシナリオに沿って多角的な分析するアプローチをとっているとのこと。テスト端末がどのようなシチュエーションに向いているのかを調査するのに最適だ。

さまざまなシナリオに沿ったバッテリー寿命の計測

 なお、「Microsoft Office」を用いたテストでは「Microsoft Office」がインストールされたWindows 10環境が必要。「Microsoft Office」は、「Microsoft Office 2013」以降の買い切り版と「Office 365」がサポートされている。

 また、「PCMark 10 Applications」テストとバッテリー寿命テストの一部シナリオは「Windows10 on ARM」と互換性がある。x86デバイスのスコアとそのまま比較することが可能だ。