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HEIC形式に対応、内部の再構築でパフォーマンスが大きく向上した「paint.net」v4.2
JPEGやPNG、BMP、GIF、TIFFといった基本的な画像形式への対応も強化
2019年7月18日 06:45
米dotPDNは7月13日(現地時間)、無料の画像編集ツール「paint.net」の最新版v4.2を公開した。本バージョンでは、HEIC形式を新たにサポート。JPEGやPNG、BMP、GIF、TIFFといった従来からある画像形式への対応も強化された。また、非常にサイズの大きな画像を扱う際のパフォーマンスが大きく改善しているという。
「paint.net」にはインストーラーを利用してセットアップする“クラシック版”と、“Microsoft ストア”から簡単にインストールできる“ストア版”の2つがラインナップされている。クラシック版は寄付歓迎のフリーソフトで、現在本ソフトの公式サイトや窓の杜ライブラリからダウンロード可能。ストア版はWindows 10にのみ対応しており、価格は820円(税込み)。
「paint.net」v4.2でHEIC形式の画像を扱うには、「Windows 10 バージョン 1809(October 2018 Update)」以降と「HEVC ビデオ拡張機能」コーデック(税込み120円)が必要。条件を満たしていれば、「iOS 11」の「カメラ」アプリなど撮影された写真も「paint.net」で扱えるようになる。
ただし、画像を保存する際の品質は“90”に制限されているので注意(上限は“100”)。これはコーデックがクラッシュするためで、現在Microsoftが原因の調査と問題の修正にあたっているという。
そのほかにも、内部的な近代化が実施された。たとえば、基本的な画像ファイル形式はこれまで“GDI+”で処理されていたが、最新版では“WIC(Windows Imaging Component)”を利用するように改められた。その結果、BMPファイルはアルファチャンネル(透明度)をサポートした32bitで保存できるようになったほか、JPEG形式とPNG形式では従来よりはるかに大きなファイルの読み込み・保存に対応した。TIFFイメージは24bitと8bitの色深度で保存可能となっている。
また、レンダリングエンジンも再構築されている。再描画が必要な部分とそうでない部分を管理する内部のデータ構造を見直すことでスクロールやズームといった処理が高速化されたほか、これまで扱うことのできなかった32,000×32,000ピクセルといった巨大な画像ファイルも扱えるようになっている。
ソフトウェア情報
- 「paint.net」
- 【著作権者】
- dotPDN LLC、Rick Brewster 氏、contributors
- 【対応OS】
- 64bit版を含むWindows 7/8.1/10
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(寄付歓迎)
- 【バージョン】
- 4.2(19/07/13)