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「切り取り & スケッチ」にシングルウィンドウモードやズーム機能が追加(9月20日追記)

9月19日に“Release Preview”リングの全ユーザーに解放済み

「切り取り & スケッチ」v10.1907.2064.0

 米Microsoftは7月31日(現地時間)、「Windows 10 Insider Preview」Build 18950(20H1)を“Windows Insider Program”の“Fast”リングに参加するユーザーに対して公開した。OS標準のスクリーンショットツール「切り取り & スケッチ」(切り取り領域とスケッチ、英語名:Snip & Sketch)アプリがアップデートされ、一部の“Fast”リングユーザーにロールアウトされたことも併せて発表された。

 今回のプレビュー版には、3つの新しい機能が導入された。

 1つ目は、“シングルウィンドウ”モードだ。従来の「切り取り & スケッチ」アプリは、[新規]ボタンで新しいスクリーンショットを切り取るとそのたびにウィンドウが生成される“マルチウィンドウ”形式になっているが、続けてキャプチャーを行うとデスクトップがウィンドウだらけになったり、ウィンドウが新しいスクリーンショットの邪魔になることがあった。新たにウィンドウを開くのではなく、同じウィンドウでキャンバスだけをアップデートする“シングルウィンドウ”形式ならば、わざわざウィンドウを閉じる手間がなくなる。シングルウィンドウモードとマルチウィンドウモードは設定画面で切り替えが可能なので、好みの方を選択できる。

設定画面でマルチウィンドウモードを無効化可能に

 2つ目は、ズーム機能だ。これまでの「切り取り & スケッチ」アプリは、デスクトップをキャプチャーするとそれをそのまま実寸大で表示していたが、最新版ではウィンドウに収まるように縮小表示されるようになっている。もちろん拡大も可能で、スクリーンショットのサイズが小さすぎて注釈を書き込めない場合などに便利だ。

 「切り取り & スケッチ」アプリのズーム機能はツールバーのスライダーのほかにも、他のアプリと同じく[Ctrl]+[+]キーや[Ctrl]+[-]キー、[Ctrl]キーを押しながらのマウスホイールなどからも利用可能。原寸大表示に戻したい場合は、ツールバーのズームアイコンをクリックし、[実際のサイズで表示]ボタンを押せばよい。

[Ctrl]+[+][-]キーや[Ctrl]キー+マウスホイールで利用できるズーム機能

 3つ目の改善は、空のキャンバスでキーボードショートカットを利用したスクリーンショットの方法を案内するようになったこと。最近のWindows 10では[Windows]+[Shift]+[S]キーでデスクトップの切り取りを開始できるが、このことをまだ知らないユーザーは多い。わざわざ「切り取り & スケッチ」アプリを起動してキャプチャーを行っていたユーザーにも、キーボードショートカットの活用が広まることだろう。

 なお、これらの機能は当初、個別にロールアウトされるため、最新版(v10.1907.2064.0)へアップデートしてもすべての機能を試せるとは限らないので注意したい。

9月20日編集部追記: 9月19日、“シングルウィンドウ”モードとズーム機能は“Release Preview”リングのすべてのユーザーに解放されたことがMicrosoftから発表された。

ソフトウェア情報

「切り取り & スケッチ」
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
Windows 10
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
10.1907.2064.0(19/07/31)